カマカ・ジャパンのウクレレ

昨日は、ハワイの老舗ウクレレメーカーカマカのゴールド・ラベルを紹介しました。
ゴールド・ラベルのカマカ・ウクレレは、家業を引き継いだサム・カマカJrにより1954年から1969年まで作られました。

実は、ゴールド・ラベルのウクレレには、カマカ・ジャパンという日本で作られたものがあります。
このカマカジャパンは、カマカの記録によると、Tokyo Stringed Manufacturing Co., Ltdという会社と共同で1963年に設立されたそうです。

カマカ・ジャパンのウクレレの特徴というと、艶有りゴールド・ラベルやヱトーネジ(現在のヱトー商事)製の六角形のブッシュが付いたペグになります。
もっとも、初期の物には、ハワイ製と同じ、艶の無いゴールド・ラベルや鳩目型のブッシュの付いたペグの物が存在します。

ちなみに、登場したばかりの艶有りゴールド・ラベルはハワイ製と同様に、右下にHawaiian Handmadeと書かれていましたが、やがてラベルの下の部分が切り取られるようになり・・・その後、下の部分が空白のラベルになります。
やはり、ハワイを名乗るのには後ろめたさがあったのでしょうか?

なお、ハワイで売られた物には、ヘッドの裏に日本で製造されハワイでフィニッシュされた旨が書かれたシールが貼られている場合があります。
一方、日本で販売された物にはk100とかkk17とかいうモデル名のシールが貼られている場合があります。
おそらく、元々はすべてにシールが貼られていたものと思われますが、ほとんどのウクレレは剥がされてしまったのではないでしょうか?

また、カマカ・ジャパンの安い価格のモデルには、ハワイアン・コア材ではなくて、フィリピン・マホガニー材が使われました。

ハワイ製に比べると、一段下に見られがちですが、さすがに日本製で、作りはハワイ製よりも良く、製品のバラツキも少ないです。
サウンドも負けていませんが、流石にハワイ製は、ウクレレらしい明るく軽やかな音がするのに対して、日本製は繊細で大人しい感じがしますが・・・ここいらへんは、弾く人の好みでしょう。

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カマカ・ジャパンのウクレレ(K100)

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カマカ・ジャパンのデラックスタイプ
ボディの三層バインディングサウンド・ホール周りのパーフリングの丁寧さは日本らしい

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カマカ・ジャパンのウクレレ
フィリピン・マホガニー
ヘッド裏には、日本製のシールが貼られています
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カマカ・ジャパンのウクレレ(kk17)
 フィリピン・マホガニー製のデラックスモデル
バインディングパーフリングの他に、V字型の指板エンドも珍しい

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カマカ・ジャパンのテナー・モデル(kk20)
フィリピン・マホガニー