ブラウン・ケース

昨日は、NHKスペシャルの番組「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探るついて書きました。
自ら学習するようになった人工知能は、開発者も予想しなかった進化を遂げています。

「人間も機械もつきつめれば物質に過ぎない、機械に心を持てない理由はない」という事ですが・・・そもそも、私はすべての物には魂が宿っていると考えています。
職人の使い込んだ道具のように、古い物、特に人に愛された物には、独特の雰囲気がして・・・手で触ってみると、魂のようなものが感じ取れます。
特に、ギターなんかの場合には、雰囲気や感触も違うのですが・・・それ以上に、明確に音の違いとなって明確に現れます。

何本もギターをコレクションしていて、不思議に思う事は・・・・音の良いヴィンテージ・ギター達の中に、新しいギターを置いておくと、良い音がするようになるという事です。
もちろん、エージングのように、良い音を聴かせると、木材がその音に共振しやすくなる、という現象があるのかもしれません。
しかし、それだけではなくて、ただ置いておくだけも音が良くなっていく気がするのです。
まるで、ヴィンテージ・ギターが音を教えていて、新しいギターがそれを学習しているみたいなのです。

さらに、ヴィンテージ・ギターが入っていたケースに、新しいギターを入れておくと、いつの間にかヴィンテージ・ギターに近い音になるような気がするのです。
これも、湿度などのケース内の環境の影響も考えられるのですが・・・まるで、ヴィンテージ・ギターからケースへ、そしてケースから新しいギターへと教えているような感じなのです。

だから、コレクターとかマニアがこだわる以上に、古いオリジナルのケースって、貴重なのでは?と思っています。

もちろん、チップボードのケースみたいに機能性に劣る物もあるのですが・・・有名なバーストのレスポールが入っていたギブソンのブラウン・ケースなんかは、高価で取引されるのは納得できます。

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1959年製のレスポール・スタンダードが入っていたケース

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こちらは、1958年製のJ-200が入っていたケース

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1962年製のエヴァリー・ブラザースが入っていたケース
この年代はブラック・ケースがほとんどなので、ブラウン・ケースは珍しい
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1951年製のJ-185が入っていたケース
上記とほぼ同じケース(ギブソン・プレートは未だ付いていません)