フェンダー・ジャガー

昨日は、セカンド・バージョンのテレキャスター・シンラインを紹介しました。
オリジナルのワイドレンジ・ハムバッカーは、再生産の低音が強いハムバッカーより、セミアコ構造のシンラインに合っているような気がします。

今日は、1965年製のフェンダージャガーを紹介します。
かなり前になりますが、ヘビメタ・ブームの頃に、ある楽器屋の98,000円コーナーで見つけたものです。
私の記憶によれば、その98,000円コーナーには、同じフェンダー社のエレクトリックⅻなんかもありました。

当時は、変形ギターとか派手なグラフィック・ペイントを施したギターが人気だったので、ストラトキャスターテレキャスターはまだしも、その他のフェンダー・ギターは全く不人気だったこともあり、物価変動を考慮したとしても、今となっては考えられない値段ですね。

そのコーナーには10数本のギターが置かれていたのですが・・・中でも、このジャガーが圧倒的な存在感をはなっていました。
ミュートは外されていましたが、どうせ使用しないし、そのほかはオリジナル仕様で、ケースもオリジナルのハードケースが付いていたので、当時としても、かなり得をした気がしたことを憶えています。

そもそも、ジャガーは1965年当時の最高機種であり、1980年代のストラトキャスターなんかに比べれば、さすがに作りも良かったです。
22フレットもあるし、ヨークをつけてシャープさを増したシングルコイル・ピックアップのサウンドも悪くはなかったです。

でも、友達に、値段の割には良いギターだと勧めたのですが・・・ビーチボーイズでもやるの?といわれてしまいました。
そう、残念ですが、物は良いのにサウンド的に演奏する音楽がないギターでした。
特に、当時はフロイドローズのような揺れの効果が大きいトレモロアームに注目が集まっていたので、フローティング・トレモロは、何コレ?全然効かないじゃない・・・みたいな感じでした。

それが数年後に、ニルバーナの登場により、グランジ・ロックが流行ったら、いきなり人気機種になって、市場での中古価格も値上がりしてしまいました。

今は不人気でも、製造当時の高級機種は、丁重に作られているので、値段の割には、物自体が良い事が多いです。
将来、有名なミュージシャンが使ったりして、いきなり人気機種になる可能性もあるので、気になったら購入しても良いかもしれません。

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未だネック・バインディングが無い時代の物です。