マーチンD12-20

先日、マーチンのD-35Sというギターを紹介しました。
通常のD-35が14フレット・ジョイントなのに対して、D-35Sは12フレット・ジョイントのモデルでした。

12フレット・ジョイントで思い出したのが、マーチンの12弦ギターです。
12フレット・ジョイントの12弦ギターは、6弦のSモデルと同じボディ・シェイプをしています。

マーチンの12弦ギターにも、12フレット・ジョイントのものと14フレット・ジョイントのものがあるのですが・・・
D-35とD-35Sのように、同じ機種で12フレット・ジョイントと14フレット・ジョイントのバージョンがあるわけではありません。
D-18の12弦であるD12-18とD-28の12弦であるD12-28が14フレット・ジョイントで、D-35の12弦であるD12-35とD-45の12弦であるD12-45は12フレット・ジョイントです。

あと、D12-20というモデルも12フレット・ジョイントなのですが・・・D-20というギターは存在しておらず、そもそスタイル20仕様のギター自体が19世紀に少数存在しただけです。
若干違うのですが、これもD-18の12弦というようにとらえても良いと思います。

12フレット・ジョイントの12弦達は1965年に登場しているのに対して、14フレット・ジョイントの12弦は1973年に登場しています。
おそらく12弦は弦のテンションが強いので、ネックに負担がかかりやすいため、ネックが短い12フレット・ジョイントを、当初は採用したのだと思います。
しかし、12弦といえどもハイポジションの演奏性を望む声もあったため、14フレット・ジョイントのモデルを作ったのではないでしょうか?

もちろん、通常の6弦モデルの14フレット・ジョイントと12フレット・ジョイントのサウンドが異なるように、12弦でも12フレット・ジョイントの方が、柔らかくてふくよかなサウンドがします。

私が所有している12弦はD12-20なのですが、正直いうと、値段がかなり安かったから購入したのです。
たぶん、同年代のD-18の半額ぐらい・・・そんなに12弦を弾く機会はないので、あまりお金をかけたくなかったというのが本音です。
でも、12フレット・ジョイントのため、私の好みのサウンドだったので、今はとても満足しています。

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マーチン D12-20 1969年製
未だ指板やブリッジはハカランダです。