軍事パレード・ブルー

ニュースで、先日行われた抗日戦争勝利70周年の軍事パレードの経済損失が3800億円と言っていました。
なんでも、スモッグの発生を抑えてに青空の下で式典をおこなうため、自動車の運行やや工場の操業を規制したからだそうです。
ちなみに、このようにして実現した青空は、軍事パレード・ブルーと呼ばれているそうです。

この経済損失については、人民元の切り下げや株価の暴落、天津の大爆発の後処理など、経済的な問題を抱えている中での無駄遣いという批判もあるそうです。

そういえば、軍事パレードの映像を見ていて、今が習近平国家主席の得意の絶頂という感じが、なんとなくしてしまいました。
軍事パレードが行われた翌日にはスモッグが復活したというように、内外に多くの問題を抱える習近平政権のいっときの晴れ間だったのでしょうか。

抗日戦争勝利70周年を祝うという事で、日本人の中には中国の軍事パレードを苦々しく思っている人もいるようですが・・・少し前には、台湾でも抗日戦争勝利70周年の軍事パレードが行われたこともあるので、中国の軍事パレードについても、そんなもんだろうという感じで、特に苦々しくは思いませんし、もちろん習近平政権の凋落を望んでいる訳でもありません。

もちろん、中国の民主化は望んでいますが・・・かつて同じ場所で起きた天安門事件のころとは異なり、現在の中国は世界中と密接に結びついているので、もしその体制が急激に崩壊したらと考えてしまうと、むしろ引き起こされる混乱を懸念してしまいます。

そういえば、軍事パレードを観覧した韓国の朴大統領もすごく笑顔でしたね。
もちろん、ロシアのプーチン大統領に次ぐ扱いだったという事も嬉しかったのでしょうが・・・それよりも、北朝鮮
金正恩第一書記に代わって、その場に立っているという事が嬉しかったのではないでしょうか?

一昔前でしたら、北朝鮮ソ連という社会主義の指導者が並ぶはずでしたのに、皮肉にも韓国とロシアという民主主義国家の指導者が並んだのも時代の流れを感じます。
そもそも、抗日戦争の後に起きた朝鮮戦争の時には敵国同士だったし・・・
やはり、つかの間の晴れ間なのでしょうか?

そういえば、かなり前に北京に行ったとき、未だそんなにスモッグも無くて、青空だったのを思い出しました。
でも、なぜか空には鳥が全然飛んでいませんでした。(ハトはおろかカラスも雀も全くいませんでした)
一緒に行った人は「中国人は、みんな捕まえて食べてしまうからじゃないか?」なんて言っていましたっけ。
今の、北京の空には鳥は飛んでいるのでしょうか?