心理学

先日のニュースで、「心理学の研究成果は6割以上が再現不能」というのがありました。

なんでも「サイエンス」に掲載された研究成果だそうで・・・
最近、主要な科学雑誌に掲載された100件の心理学や社会学の論文の研究結果について、再現を試みた結果39%しか同じ結果が得られなかったそうです。

最近、よくテレビなんかでも、心理学的に見た人間性の分析とかを取り上げているので、ちょっと驚きました。
もちろん、こんな分析は、全員に当てはまるわけではなく、単にそういう傾向があるというだけ、という事は理解していたのですが・・・それが、傾向があるとも言えない、39%という数字に驚きました。
単純には言えませんが、心理学者が言う事の反対を選んで行動した方が良い結果を得られるわけです。

それに、このような研究結果が今更発表されたというのも、驚きです。
心理学では、発表された論文の研究結果について、検証を行うという事は、ほとんどないという事なのでしょうか?
今回のように大掛かりでなくても、検証が頻繁に行われていたら、再現できない論文が多いことは判っていたはずです。

昨年、世間を騒がせたSTAP細胞のように、普通の科学的論文でしたら、主要な科学雑誌に掲載されたような場合は、すぐに再現を試みる研究機関等があると思います。
それが、61%も再現できないような論文がまかり通ってしまうなんて・・・

テレビ番組では、よく心理学者が有名雑誌に発表されて研究成果を元に、人間にはこんな行動をする傾向があると解説していますが・・・その有名雑誌に発表された論文自体が不確かなものだとすると・・・
自分で再現実験をしたわけでもなく、その研究結果の正しさも確認せずに、単に有名雑誌に掲載されたというだけで信用しているのではないかと思うと、心理学者って一体なに?って思ってしまいました。

もちろんそんな事はなくて、自分のこれまでの学術的経験から、確実だと見極めた論文だけ紹介しているのでしょうけど・・・なんとなく、大衆に「へぇ~」と思わせるような怪しい論文を紹介しているのではないか?と疑ってしまいます。

そんな事を書いていると、意外と、「心理学の研究成果は6割以上が再現不能」という、心理学論文の研究成果自体が再現不能だったりして・・・