ギルドF-30R

ここのところ深刻な話を書いていたから気分転換で、今日はいつものギターの話です。

先日、ギルドのソングバードというエレアコを紹介しました。
その中で、生産終了後に、ZONEというバンドの人気で、日本向けへコントロールが無いものが限定で再生産された話を書きました。

生産終了後に、日本向けに限定再生産された、という事で思い出したのが、ギルドのF-30Rというアコースティック・ギターです。

ポール・サイモンのために、F-30という、スモールジャンボのギターを元にして、サイド&バックの材質をマホガニーからハカランダに変更したスペシャル・バージョンが製作されたのは1967年の事です。
この特別仕様のF-30は、サイモン&ガーファンクrの人気と共に評判になり、ギルド社は要望に答えて1973年に、ローズウッドをサイド&バックに使ったF-30Rが発表されました。

しかし、ボディ・シェイプが異なっていたためか、人気が今一つ伸びず・・・
1975年には、ポジション・マークがドットからVインサートへ、またヘッド・インレイがチェスターフィールドからGシールドへと豪華仕様に変更されました。
それでも、人気が出なかったために、あえなく1978年には製造終了となります。

しかし、小柄の日本人にとっては、スモール・ジャンボ・ボディの人気が根強くあったために、1980年から1983年にかけて200本が日本向けに限定生産されました。

私が所有するのは1981年に作られたものです。
これは、ある楽器屋のバーゲン・セールで見つけて、弾いてみたら良かったので購入したものです。
ジャンボ・ボディのバランスの良いサウンドで、ボディは小柄ですが厚みがあるので、音量も十分あります。

ギルドというと、よくマーチンとギブソンの中間のサウンドと言われますが・・・中途半端な感じが否めない気もします。
しかし、このギターは、ギブソンやマーチンには無いボディ・シェイプのためか、独自のなサウンドを持っている点も良いですね。

なお、S-4CEというモデル名についてソングバードという愛称があるように、にF-30Rというモデル名に対してARAGONという愛称がついています。
ちなみに、サウンドホール内の日本からオーダー品を意味するブルーのラベルには「F30RNT」と書かれています。

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ギルド F-30R 1981年製