被爆者

今日は長崎に原爆が投下されてから70年目です。
先ほど、NHKで「”あの子”を訪ねて」という番組をやっていました。

意外に思ったのは、被爆者ということを隠そうとする人がいるということです。
本人のせいではないのですが、世間には被爆者に対する偏見があったようですね。
あと、原爆症が遺伝するかもしれないという不安があるため、未婚の方もいるようですし・・・結婚していても、家族へほとんど伝えない人もいるようです。

そういえば、昨年亡くなった義兄は長崎出身でした。
もっとも、東京や大阪で働いていたので、めったに故郷に帰ることはなかったようです。

義兄のご両親に会ったのは、姉と義兄の結納の日でした。
そのとき、お二人とも被爆者だと言っていました。

私は、へぇ~、そうなんだ。大変な経験をしたんだなぁ。と思っただけで、あまり深く考えませんでした。
私の父はすでに亡くなっていたし・・・母も、義兄の人柄とかは気にしていましたが、先方のご両親が被爆者という事は、別に気にしていなかったと思います。
もちろん、姉も義兄が被爆者の子だということは気にしていなかったと思います。

その後、義兄のお父上は、病名は忘れてしまいましたが、亡くなってしまい・・・しばらくして、義兄のお母上は、老人ホームに入ってしまったので、私とは、ほとんど交流はありませんでした。
一昨年前に、義兄のお母上は癌で亡くなりました。

そして、昨年亡くなった義兄とその前に亡くなった義兄の弟は膵臓癌でした。
なんでも、膵臓癌は発見が難しく、見つかったときは手遅れという事が多いそうです。

はたして、癌というのが原爆の影響なのかはわかりません。
義兄のご両親は被爆者ということを気にしていたと思いますが、義兄と弟さんは気にしていなかったように思います。

ちなみに、義兄の母上や義兄を看病していた姉も、その当時は乳癌の治療を受けていました。
そして、義兄の四十九日の法要が終わった後、疲れがたまっていた上に、抗がん剤の影響により免疫力が低下したせいで、敗血症になり亡くなりました。

なんとなく、被爆者とかその子だからどうのこうのという事はなく、みんなそういう運命だったのかな?という気もします。