天安門

今日は、天安門事件から26年目だそうです。
その後に続く、ベルリンの壁崩壊やソ連崩壊も印象的でしたが、天安門事件が一番印象に残りました。

もっとも、実際に事件が起きたのは真夜中でした。
前日(6月3日)の夜、学生たちのデモ隊が占拠している天安門広場に戦車部隊が迫っているということをテレビのニュースで流していて・・・
少し気になってはいたのですが寝てしまい、翌朝(6月4日)、目覚めてテレビを点けたら、武力鎮圧がおこなわれた後でした。
その後も小競り合いはあったようですが、ほとんどは夜中のうちに終わってしまっていて、突入時の録画映像を見た記憶があります。

なんとなく、昼間に起きたようなイメージがあるのは、有名な戦車の前に立ちはだかったタンクマンと呼ばれる市民の映像によるものだと思います。

あの映像は6月5日に天安門から引き上げる戦車を阻止したものなのですが・・・
なんとなく、天安門広場へ鎮圧へ向かう戦車を阻止しているようなイメージがあります。

ちなみに、あの映像では5台位しか戦車が映っていませんが、もっと広い光景を捉えた写真もあって、それを見ると、天安門広場から先頭の戦車まで20台以上つながっていたのが判ります。

先ほど、ネットで調べてみたら、地上で撮られた写真もあって、戦車が近づいてきたため逃げる人のなかで、道路の真ん中にタンクマンが一人で立っている様子が写っていました。
鎮圧後の引き上げる時とはいえ、突入時には戦車に轢かれた人が何人もいた事を考えると、タンクマンの勇気には、ほんとうに感動します。

そういえば、当時、アメリカの小学生が「これまでの僕のヒーローはバスケットの選手だったけど、普通の人でも、素手で戦車に立ち向かうことができる人が本当のヒーローだという事が判った。」と言っていたのを覚えています。

中国政府は、改革開放は進めるが、学生たちの望むような急激な民主化は許されない、というような事を言っていましたが、あれから26年たってどれだけ民主化が進んだのでしょうか?疑問です。
中国では、今でも情報統制で事件の事を知らない人が多いそうで、天安門事件とは一体なんだったのか、という気もしますが・・・
少なくとも、タンクマンの映像を見た世界の人々には、大きな影響があったように思えます。

イメージ 1
『「天安門」十年の夢』 Tan Romi著 新潮社

イメージ 2
天安門の渦潮 資料と解説/中国民主化運動」 加々美光行編 村田雄二郎監訳 岩波書店