レスポールのフレイムメイプル

昨日に引き続きメイプルの杢についての話です。
やはり杢目というと、オリジナル・サンバースト・レスポールのトップのフレイムメイプルが頭に浮かびます。

以前も書きましたが、元々レスポールのような中級機種では、高級機種のような強烈なフレイムが入ったメイプルはほとんど使われていません。
大抵が、見る角度によってうっすらと見える程度のフレイムが多いです。
しかし、良く言われるように、ほとんどがプレーントップだったということは無いと思います。
そもそも、フレイムメイプルをトップに使うという仕様だったと考えられます。

なぜ、レスポールのトップがセンター合わせの2ピースかというと、ブックマッチにしてフレイムが綺麗に見えるからです。
まれにブックマッチでない物もありますが、それも左右の杢が合うような材が使われています。

これに対して、例えば、同時期のES335では、センター合わせの2ピースではなく、幅広の1枚の表面板が使われています。
おそらく、フレイムメイプルを使うという仕様ではなかったのでしょう。
そのため、ES335でフレイムが出ている物はめったにありません。

再生産されたレスポールでは、フレイムメイプルを使うという仕様では無くなったので、私の若いころは、トラ杢のレスポールといえば、憧れの的でした。
そして、その頃は、フレイムメイプルは凄く貴重でなかなか手に入らないと言われていました。
だから、1979年に登場したレスポールCMTと、続いて登場したヘリテイジ80シリーズでフレイムメイプルの物が大量に出てきた時は驚いたものです。

それでも、80年代前半位までは、フレイムメイプルのレスポールは憧れの存在だったのですが・・・、
現在では、ソフトメイプルが多いですが、フレイムメイプルのレスポールが多く出回っていて、有難味が薄れてしまいましたね。

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1959年製のレスポールスタンダードのトップ
この程度のフレイムが普通です

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1961年製のES335TDのトップ
これくらいのフレイムでも、当時のES335では珍しいです

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1980年製のレスポールCMTのトップ
当時として珍しいカラマズー工場製