リッケンバッカー325V63先行試作機

以前、リットー・ミュージックのムック本「RICKENBACKER」に興味深い話が載っていた事を紹介しました。

(調べて見たら、2016年2月20のに書いた記事でした)

 

1982年に登場したリッケンバッカー320Bはジョン・レノンの使っていた325を意識して、トースター・ピックアップ3個、fホール無し、ブラック・フィニッシュという仕様でした。

でも、当時の320をベースにして上記の仕様を変えただけで再現度は今一つ・・・後に輸入代理店リックスを経営する事になる曾我部氏が不満に思って、リッケンバッカーに注文した結果、1984年に出来上がったのが325V63だそうです。

最初の数ロットは、リッケンバッカー社の倉庫に残っていたレフトオーバー・パーツを使い、ジョン・レノンのギターを制作したリチャード・バーク氏(1984年当時は工場長だったそうです)により手作業で組み上げられ・・・曾我部氏曰く、「ジョン・レノンの325と20年の時を経て作られた弟」というギターは、日本だけで先行発売されたそうです。

 

で、この先行試作機について、2016年のブログにどこかに売っていないかなぁと書いたのですけど・・・念願かなって入手する事ができました。

音はそんなに期待していなかったのですけど・・・ブレイシングが違うのか、320Bと比べると鳴りが凄く良く、fホールの空いた320に近い印象です。

 

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リッケンバッカー325V63 1984年製

1984年前半に作られた物で、1984年後半からの量産品と比べると、ヘッドの形状がスリムでシャープ、もちろんローラー・ブリッジやトレモロ・ユニットも昔の物が使われています。

 

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リッケンバッカー320B 1982年製 

こちらが再現度が今一つだった320Bです。

 

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リッケンバッカー320 1967年製

こちらは、オールドの320です。