パンデミックのオリンピック

ニュースによると、高齢者への新型コロナのワクチン接種が完了している自治体も出始めているようです。

河野大臣が高齢者接種が完了した自治体は高齢者以外の接種を開始しても良いと言ったので、65歳以下の接種を始めているそうです。

 

気になるのは、ニュースで紹介されたのが、地方の人口の少ない自治体・・・

先日、変異種は若者も重症化するから、高齢者への接種よりも大都市の若者に接種すべきだと書きました・・・つまり、感染が広まっているところにワクチンを接種させて感染の機会を減らした方が良いと考えています。

だから、過疎地の高齢者なんて、感染の機会がほとんど無いのに、そんなところの接種を優先した意味があるのか?と思ってしまいます。

当初、高齢者が重症化しやすいから接種を優先するという話があったから、何が何でも高齢者の接種を優先するという意識が変えられない人が多いようです。

 

そういえば、オリンピックのアスリートに優先接種させるという話について、批判が多いみたいですが、感染する機会が多いという点から考えれば、優先接種させるべきだ思います。

アスリートなんて純朴な人が多いから、優先接種を辞退して高齢者に接種して欲しいなんて言っている始末です。

日本人には、お年寄りを大切にするという意識があるせいとも思えますが・・・ワクチン接種を辞退した結果、オリンピックで感染が広がって、世界の一流アスリードが命を失ったり運動機能を損なったりしたら、それこそ大問題です。

 

オリンピックといえば、尾身会長の「パンデミックの中でのオリンピック開催が普通でない」発言が話題になりましたが・・・確かに、政府が何がなんでも開催するという理由がうやむやという感じも判るのですが・・・すでに海外の選手団が来日している段階になってからの尾身会長の発言にも今更何を言っているの?という印象を受け・・・責任逃れか?と思ってしまいました。

もっと前から、いつの時点でどういう状況だったら開催するのが普通でないという事を明確に言っておくべきだったと思います。

 

どうも政府にも尾身会長にも、問題が悪化するまで、できれば曖昧なままで誤魔化すという日本人特有の悪い癖があるようです。

オリンピック開催に反対する人も、何が何でも開催を阻止するという感じではなく、曖昧なままズルズルと今に至っているという印象です。

ちなみに、今日のTBS報道特集によると、オリンピックでは組織委員会が直接業者へ発注せず代理業者を経由しているとか、様々な巨額の利権があるようで・・・開催しないと困る人も多いみたいですね。

ここいらへんも、無理しても開催する理由が曖昧な一端かもしれません。

菅首相の語った開催理由は表向きという感じで、心に訴えかけてこないし・・・あれでは国民一丸となってオリンピック開催に取り組むという状況にならないです。