所有者不明土地問題

昨日は、独居認知症について書きました。
一人住まいの高齢者が増えていますが、認知症になると、周囲で面倒を見る人が大変だし・・・安易に施設に入れると、環境の変化が心理的な負担になってしまう可能性もあります。

そういえば、昨日のテレ朝の「報道ステーション」で、所有者不明の土地が増えているというニュースをやっていました。
独居認知症の人が増えると・・・当然、その人が所有していた家や土地についても、所有権が判らなくなると思うので・・・これらの問題って、関係が深い気がします。

所有者不明の土地がかなり存在するという事は知っていましたが・・・その面積が九州全土と同程度もあり、2040年には北海道全土と同程度にまでなってしまうというのは驚きました。

そういえば、番組では、土砂崩れを起こした山が再び崩れないように補強工事をして貰いたいという近隣住民の要望で、自治体が所有者を調べたら・・・記録されていた所有者から何代か相続され、所有権を持つ子孫がかなりの数に増えてしまったという例が紹介されていました。
このように、ネズミ算式に相続で所有権を持つ子孫が増えてしまう事が、所有権不明の土地が増える要因の一つだそうです。

これを聞いて、疑問に思ったのですが・・・かつてのように夫婦に子供が大勢いるような時代だったら、この例のような事もありえるけど・・・現在のように、一人っ子とか子供がいない家庭が増えていると、相続で土地の所有権を持つ子孫がネズミ算的に増えるなんて事はありえないと思うし・・・逆に、相続で所有権を得る子孫が減って、最悪、一人もいないなんていうケースもあるのではないでしょうか?
だから、所有権不明の土地のなかには・・・相続する者が一人もいなくなってしまった土地もあるような気がします。

なにはともあれ、所有者不明の土地を有効活用できないのは、ただでさえ国土の狭い日本で大問題です。
もちろん、北方領土竹島のような領土問題も大事ですが・・・一方で、九州と同程度の領土を無駄にしている方が、もっと深刻な問題のような気がします。