ファイヤーバード トランジション・モデル

昨日は、ギブソンのオリジナル・ファイヤーバードⅦが意外とレアだという事を書きました。
リバースモデルとノンリバースモデル合わせて388本、このうちリバースモデルは約250本、ノンリバースモデルは約150本になります。

そもそも、当時のファイヤーバード・シリーズ自体が、バランスが悪くて弾きづらいため不人気で・・・それほど製造本数は多くはありませんでした。
しかし、見た目の良さと独特なサウンドを好むマニアックなギタリストも多くいたのも事実です。

なかでも、ジョニー・ウィンターのファイヤーバード好きは有名ですが・・・レアな仕様のファイヤーバードと言えば、彼の所有する、レスポールのような3対3のペグ配置のヘッドを持つものが一番ではないでしょうか?
恐らく、あれはカスタムオーダーで、世界に一本しか存在しないと思われます。

そこまで珍しくはありませんけど、ファイヤーバードⅦよりはレアなモデルとして、リバースモデルからノンリバースモデルにモデルチェンジされる時期(1965年)に作られた、いわゆるトランジション・モデルと言われる両者の特徴を併せ持つ過渡期の仕様のものがあります。
大してサウンドに違いは無いですが・・・ペグが違って軽くなったりり、ヘッドの向きが違ったりして、ちょっと扱いやすくなっています。
リバースモデルのレフトオーバー・パーツを組み合わせて出荷したという説もありますが・・・ギブソン社が、リバースモデルのバランスの悪さ改善に試行錯誤して作った試作品という感じがします。

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ギブソン ファイヤーバードⅠ 1965年製
リバース・ヘッドですが、ノンリバースモデルと同様に、ヘッドに段差が無くバンジョーペグでなく通常ペグのタイプ
このヘッドを持ち、ピックアップがP-90を2個搭載したモデルも有名です
ネックが9ピースの事からも、ノンリバースのネック流用ではなく、専用に作られた事が判ります
ちなみに、6連のクルーソンペグですが・・・ツマミがベル・シェイプのものは珍しいです

イメージ 2
ギブソン ファイヤーバードⅢ 1965年製
ヘッドに段差がありバンジョー・ペグだが、ヘッドの向きがノンリバースのタイプ
トレモロのアームがノンリバース・モデル同様に、ロングヴァイブローラと同じものになっています