1982年製のファイヤーバード

昨日は、リバースモデルからノンリバースモデルにモデルチェンジした時に存在した、レアなトランジション・モデルについて書きました。
リバースモデルのバランスの悪さを改良しようとした試作品のようで、リバースモデルとノンリバースモデルの特徴を併せ持っています。

オリジナルのファイヤーバード・シリーズが製造中止になった後、1972年にメダリオンが限定販売され、1976年には建国200年モデルが販売されます。
この建国200年モデルは、その後、建国200年を意味するピックガードのマークを普通の火の鳥マークに置きかえて1981年まで製造されました。

ところが、翌1982年に若干数のファイヤーバードが製造されました。
このモデル、通称ファイヤーバード82といわれ、こちらもレアなファイヤーバードとして知られています。

特徴は、昨日のトランジション・モデルのように、通常のペグが搭載されている事です。
もっとも、トランジション・モデルは6連のクルーソン・ペグなのに、シャーラ―製のロトマチック・ペグになっています。
また、ヘッドの段差は残っていて、ヘッドが一回り細身になっているのも特徴です。

さらに、1982年には、ギター・トレイダーがオーダーしたファイヤーバードも製造されています。
ギタートレーダーの社員が、レスポールのリイシューをオーダーするために、ギブソンのカラマズー工場を訪れたときに、古いファイヤーバードのパーツがあるのを見つけ、ギブソン社に15本だけオーダーしたものです。
こちらは、ギタートレーダーらしい拘りがみられ、ほぼオールドのファイヤーバードⅤを再現しています。
さすがに、製造本数が少ないのため、海外では幻のギター扱いがされていますので、もし見つけたらラッキーです。

イメージ 1
ギブソン ファイヤーバード82 1982年製
ヘッド形状以外は、建国200年モデルとほぼ同じです。
シースルー・レッドフィニッシュやTP6テールピースは、ちょっと珍しいかも

イメージ 2
ギブソン ファイヤーバードⅤ ギター・トレーダー 1982年製
大き目なヘッドやなで肩シェイプに、建国200年モデルの影響がみられます
ペグ、トレモロ、ピックアップはニッケルメッキなのに ABR-1ブリッジだけはクロームメッキです
ギタートレーダーの社員が見つけた古いパーツには、ブリッジが無かったのでしょうか?