人口減少の問題

先日、NHKスペシャルの「超少子化 安心子育ての処方せん」という番組を視た感想を書きました。
そうしたら、昨日、去年行われた国勢調査の結果が発表されて、調査開始後初めて人口が減少したというニュースが流れました。

以前から出生率が下がっているのに、今になって人口減少となったのは、これまでは医療や衛生環境の改善により死亡率も下がっていたからで・・・つまり、死亡率が出生率を上回ったという事は、ここにきて出生率の減少が急になったというよりも、死亡率の低下が限界に近付いているということでしょう。
(外国から人口が流入している事もあるとおもいますが・・・)

ちなみに、アフリカのサハラ以南等の途上国の人口が増えているのは、出生率が上がっているというよりは、死亡率(特に幼児の死亡率)が改善されて平均寿命が伸びているからです。

したがって、日本の人口が減少したという事は、それだけ平均寿命の伸びが頭打ちになってきているという事で・・・少子高齢化もやがて頭打ちになるのではないでしょうか。
もちろん、団塊の世代などもあるので、まだしばらくは少子高齢化は進むと考えられますが・・・

以前も書きましたが、私は、住宅問題、食糧問題、ごみ問題、交通渋滞など、日本の人口は多すぎると思っていますので、人口減少は良い傾向だと考えています。

それよりも、今回の国勢調査の結果で気になるのが、人口が増加したのが8つの都県であるのに対して、33の道府県で大きく人口が減少したといことです。

つまり、それだけ都市へ人口が流入しているという事で、おそらく流入しているのは若い世代なので・・・少子高齢化の地域とそうでない地域の二極化が進んでいるのではないでしょうか?
ちなみに、世帯数は増加しているのに、一世帯当たりの人数は減少して、核家族化も進行しているそうです。

これでは、人口減少によるメリットである、住宅問題、食糧問題、ごみ問題、交通渋滞などの解消にはならず、むしろ悪化してしまうので、困ったものです。

だから、少子化対策なんかよりは、都市化対策の方が必要なのではないか?と思うのです。