で、レビー小体型認知症の特徴とされるのが、存在しない物や人が見える幻視だそうです。
さて、母の幻視はどんなだったか?というと・・・部屋の中に居て、急に「そこに、お坊さんが来たよ」と言ったりして、周囲に人間にとっては、ちょっと不気味な感じがするものがありました。
これは、脳の中で見えた光景を違う物と判断してしまうレビー小体型認知症の幻視に似ているような気がします。
しかし、レビー小体型認知症とは、明らかに違う幻視もありました。
例えば、ソファーに座って、横を向いて独り言を言っているみたいでしたが・・・よく聞くと、誰かと話をしているみたい・・・・「誰と話をしているの?」と、訊ねると、こっちを向いて「○○君(私の名前)と話しているの」という返事・・・「私は此処にいるでしょ」と、言うと・・「えっ」と言って、元の方向を振り返って「こっちに居たのが消えちゃった」と言った事がありました。
見えない誰かと会話をするというのは、目に映った光景が何か?という判断をする側頭葉の機能が劣化するレビー小体型認知症による幻視では、あり得ない気がします。
そんな感じで、母の幻視には、不気味な思いをしましたが・・・認知症の症状が進行したら、何故か?幻視を見なくなりました。
幻視を見る患者さんも辛いと思いますが、家族も病気だと判っていても結構不安な思いをしていると思います。