ヒストリック・コレクション

ここのところ、1980年代から続く、レスポールの復刻版について書いてきました。
そして、昨日は、レスポール・リイシューとレスポール・クラッシックは同じ木部を使っていた時期があったことを書きました。

この後は、皆さんの御存知のカスタムショップ製のヒストリック・コレクションとなります。

実は、というか、これまでの話を読んでくださった方にはお察しできると思いますが・・・
個人的に好きな物というか、魂が宿っているように感じられる物は、カラマズー末期に作られたレスポールです。
ナッシュビル工場の初期カスタムショップで作られた59ヴィンテージも個性が感じられます。

あくまでも、個人的な感覚なのですが、レスポール・リイシューには魅力をあまり感じません。
どうも、ギブソンが自ら作ったコピー品といった感じで、グレコやトーカイのジャパン・ヴィンテージと似たイメージです。

で、ヒストリック・コレクションなのですが・・・
オールドに似ているので、最初は気に入ったのですが・・・すぐに飽きてしまいました。
やはり、オールドに似せることを目的で作られているせいでしょうか?
通常のラインと異なり、カスタム・ショップで職人が作っているのだから、もっと魂が宿っているように感じても良いのですが・・・職人の個性が活かされていないからでしょうか?
もちろん、すべてのヒストリック・コレクションに当てはまると言う訳ではありませんが・・・
見た目とのギャップにがっかりすることがあります。

ヴィンテージ・ギターに魂が宿っているように感じられるのは、そのギターが色々な経験をしてきて、所有者に愛されてきたからのように思います。
もちろん、ヴィンテージ・ギターでも魂が宿っているように感じない物もあります。
反対に、新品のギターでも、魂が宿っているように感じる物もあります。
それらは、大抵はカスタム・ショップ製とか職人のハンドメイドの物が多いです。
これは、職人が魂を込めたというよりは、作っているギターを職人が愛していたから、その結果、魂が宿ったような気がします。
著名なギター製作家のリンダ・マンザーは、ギターが完成したときに、どこからかやってきた魂が宿る、と言っています。

とすると、大半のヒストリック・コレクションのギターは、実は、作っている職人は愛していないのかも?なんて思ってしまいます。
今年から、トゥルー・ヒストリックとなったのですが・・・画一的に生産管理をして、オールドの再現性を追求するということは、職人にとっては望ましい事ではないのかもしれません。

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ヒストリック・コレクションR0 2011年製