レスポール・リイシュー1983年製

前回は、レスポール・クラシックの初期型は、当時の価格が倍以上だったプレ・ヒストリックのレスポール・リイシューと木部がほぼ同じで、杢目によって分けていたので、コスト・パフォーマンスが高いと言う事を書きました。

そもそも、ネット・オークションに初期型レスポール・クラシックとして出品してあったのが、実はプレ・ヒストリックのレスポール・リイシューだったという事がきっかけでした。

 

そういえば、ネット・オークションにプレ・ヒストリックのレスポール・リイシューが出品されていたのですが、1985年の製造開始と書かれているのを見た事も・・・以前、ムック本でレスポール・リイシューは1985年開始と書かれている事があったので、おそらく参考にしたのでしょう。

実は、レスポール・リイシューは1983年に製造開始しましたが、わが国でレスポール・リイシューとして販売されたのが1985年からだったのです。

 

といっても、レスポール・リイシューは1983年から輸入されていました・・・もっとも、日本ギブソンがオーダーした59ヴィンテージが1983年から販売されたため、レスポール・リイシューも59ヴィンテージの名前で売られていたのです。

 

そもそも、ナッシュビル工場で製造された59ヴィンテージとレスポール・リイシューは仕様が似ていて、違いは59ヴィンテージの指板がエボニーに対して、レスポール・リイシューの指板はローズウッド・・・あとシリアルの1桁目が59ヴィンテージは9に対して、レスポール・リイシューは製造年の下1桁という点です。

 

ところで、掘り出し物といえば、1983年製のレスポール・リイシューには、僅かですが作りが良いカラマズー工場製があるのです。

 

ナッシュビル製は、ブッシュ側から締めるペグですが、カラマズー製は通常のクルーソン・タイプ・・・しかも、オールド同様に1弦と6弦のポストの間隔が狭いタイプです。

この1弦と6弦のポストの間隔が狭いというのは、当時ではかなり珍しく、ギター・トレーダーのレスポールでは再現されていましたが、レオズ・ヴィンテージでは再現されていません。

 

ちなみに、ヘッド裏のシリアルの1桁目は両者とも3ですがカラマズー製は小さいフォントでスタンプされています(もちろんカラマズー製はコントール・キャビティには通常の8桁シリアルも刻印されてます)

 

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ギブソン レスポール・リイシュー1983年製 ナッシュビル

 

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ギブソン レスポール・リイシュー1983年製 カラマズー製