昨日は、スモール・ブロック・ポジションマークのレスポール・カスタム’54を紹介しました。
オールドの復刻版を望む人には、今ひとつだと思うのですが、このようなイレギュラーな物は、魂が宿っているように感じられる物が多いです。
今日紹介するのは、1970年代中ごろに作られたと思われるレスポールです。
イレギュラーな物という訳ではなくて、まったく謎のモデルです。
例によって楽器屋さんで、呼ばれているように感じたギターなのですが・・・
店員は、レスポール・スタンダード’58の1956年タイプ改造品だろうと言っていました。
私は、made in U.S.Aのマークが無いことや、オープンOのロゴから1968年製の改造品かも?と思いました。
・・・で、購入して家で調べたら、ポットデイトが1975年という事やテノンがフロント・ピックアップ・キャビティから見えないことなどから、1970年代中ごろに作られた物だと判りました。
なお、ピックアップ・キャビティにはP90用を改造した跡が見られず、元からフルサイズのハムバッカーを搭載していたことが判ります。
ピックアップ自体は、パテントが刻印された刻印ナンバードのTバッカーと言われるタイプでした。
なお、シリアルナンバーは大きめのフォントで刻印されていて、番号は1968年と1972年~75年に使用されたものです。
気になるトップのチェリーレッドは明らかにリフィニッシュですが、バックのチェリーレッドはオリジナル・フィニッシュのようです。
というような、見た事もない仕様で・・・・
色々調べて見ましたが、同じ仕様の物を見つけることはできませんでした。
時代的にいうと、ストリング&シングスという楽器店がギブソンにカスタム・オーダーした物が有名ですが、それとは違うようです。
おそらく、他の誰かがカスタム・オーダーしたものか、職人が気まぐれで作った物だと思います。
もちろん、個人製作家なんかが作った偽物の可能性はありますが、仕様が中途半端すぎます。
(トーカイ等のジャパン・ヴィンテージを改造した物では無いのは確かです)
なにより、魂が宿っているように感じられることから、コピー物ではなくてオリジナルだと信じています。
1970年代中ごろに製造された、謎のレスポール・スタンダード