レスポール・スペシャル

昨日は1970年代中頃に作られた、謎のレスポールを紹介しました。

以前も書きましたが、何かを買おうとか決めていなくて、オープンな状態で楽器屋さんへ行くと、ギターが呼んでいるような気がする場合、そこまではいかなくても何故か気になるギターに巡り合う事があります。
そして、このようなギターには、なんとなく魂が宿っているような感じがします。

安いからとか、以前から欲しかったというだけで、購入したギターは意外とすぐに気に入らなくなってしまうのに、魂が宿っているような感じがするギターは、音も良いような気がしますし、弾き易い感じもして、飽きが来ません。

そして、この魂が宿っているような感じがするギターは、新品もあれば、オールドもあれば、千差万別です。
もっとも、オールドに、魂が宿っているような感じがするギターが多いのは確かです。
これは、生産本数が少なく、ハンドメイド部分が多いことから、職人がじっくり手間ひまかけて作られたことと、当時のギターは高価だった事等から、以前の所有者に愛されて大事にされていた事が要因のように感じられます。
で、使い込んでありながら、良くメンテナンスされているギターに魂が宿っているような感じがするギターが多い気がします。

また、ここのところ紹介してきたように、何故かイレギュラーなギターに、に魂が宿っているような感じがするギターが多い気がします。
この点については、おそらく、イレギュラーなギターは、製作した職人がそのギターを愛していたからだと思います。

今日紹介するギターは、オールドのレスポールスペシャルです。
これも、楽器屋で見かけて気になったギターなのですが、たまたま見かけた日に価格を値下げしたという事で、なんとかボーナス払いで購入する事ができました。

・・・で、家に帰って調べたら、少しイレギュラーな仕様でした。
それは、1960年製なのですが、ヘッドにはLes Paul SPECIALのロゴがあります。
実は、1959年にレスポールスペシャルはSGスペシャルに名前が変わっていて、ヘッドのロゴは無くなっています。
また、同じく1959年には、ネック・ジョイントを強固にするために、フロント・ピックアップの位置がブリッジ寄りに移動しています。
つまり、このギター1960年製なのに、ダブル・カッタウェイにモデル・チェンジした1958年当時の仕様なのです。
何らかの事情があって、出荷が遅れたギターのシリアルを入れ直したのでしょうか?

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レスポールスペシャル 1960年製
そういえば、よく勘違いしている人がいますが、レスポールスペシャルの標準色はシングルカッタウェイの頃からライムド・マホガニーです。
当時のカタログではライムド・マホガニーが195ドル、チェリー・レッドが195.5ドルとなっています。
レスポール・ジュニアの120ドルとTVモデルの122.5ドルの関係とは逆ですね。