キューバ危機

昨日は、キューバ革命について書きました。
キューバといえば、アメリカとソ連が核戦争の一歩手前まで行ったキューバ危機を忘れてはいけませんね。

1962年にソ連の核ミサイルがキューバに配備されたことを、アメリカは偵察機により察知します。
ミサイル基地の空爆キューバ侵攻が検討されますが、それはソ連を刺激して全面戦争となる可能性がありました。
国防長官ののロバート・マクナマラの提案を受け入れて、ケネディ大統領はキューバへ向かうソ連船の海上封鎖をおこない様子をみることにします。

そして、ケネディ大統領は、TV放送の演説により国民にこの事実を演説します。
これには、アメリカのスタンスを素早くソ連の首脳たちへ伝える意味もありました。
なぜなら、この当時、外交ルートでは、手動で暗号化した文章を通信し、受け取った方も手動で解読するので、
交渉には時間と手間がかかったからです。

その後、キューバ上空でアメリカの偵察機が地対空ミサイルで撃墜されるという事態が起きたり、ソ連の核ミサイル搭載潜水艦に対して、アメリカ海軍の爆雷攻撃などがあり、まさに一触即発の状況となりますが・・・
ケネディ大統領は、ソ連も核戦争を望んでいないはずだと、それ以上エスカレートするのを抑えます。

一方、ソ連フルシチョフ首相は、ケネディ大統領のスケジュールに教会へ行く予定があるのを知って愕然とします。
なぜなら、歴代のアメリカ大統領は開戦前に必ず、教会へ礼拝に行くからです。
でも、実際は、ケネディは初のカトリック教徒の大統領だったので、日曜日は必ず教会へ行くのでした。
そして、フルシチョフ首相もそれを知っていたらしいのですが、譲歩するきっかけを探っていたとか・・・
とにかく、フルシチョフ首相は核戦争を避けるためキューバのミサイル撤去を決めます。
そして、こちらも外交ルートでは間に合わないので、モスクワ放送でその旨の声明を流します。

こうして、キューバ危機は終結しますが、アメリカとソ連という大国の頭越しの交渉に翻弄された、キューバカストロ議長は激怒したそうです。

キューバ危機の主役の一人で、ケネディの弟のロバート・ケネディ司法長官によると、ケネディ大統領はキューバ危機の対応に当たり、バーバラ・W・タックマンが第一次世界大戦を描いた「八月の砲声」という本を参考にしたそうです。
ロバート・ケネディ回顧録では「八月の大砲」というタイトルになっています)

「八月の砲声」では、第一次世界大戦の各国の首脳陣が、相手の状況が判らず疑心暗鬼になって過剰に反応しています。
また、決定済みの計画を覆すことが困難で、状況に臨機応変に対応できません。

なお、この後ホワイトハウスクレムリンの間にホットラインが引かれることになります。

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「13日間 キューバ危機回顧録」 ロバート・ケネディ著 毎日新聞社外信部訳 中公文庫

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「八月の砲声 上」 バーバラ・W・タックマン著 山室まりあ訳 ちくま学芸文庫

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「八月の砲声 下」 バーバラ・W・タックマン著 山室まりあ訳 ちくま学芸文庫