昨日は、お釈迦様の説いた原始仏教と比べて、現在の日本の仏教が違うと書きました。
でも、個人的には日本の仏教って好きです。
そもそも初期の仏教経典だって、お釈迦様が入滅してから数百年たってからできたものだし・・・
お釈迦様が入滅してから、仏教教団は教団の権威付けのため、超自然的な要素を取り入れたり、受け入れやすくするために、バラモン教などの他宗教の概念を取り込んだりしていた。
また、現世利益や呪術的要素も取り込んで密教となった。
インドから中国へ伝わったときには、漢字へ翻訳されたが、中国にない概念はインドの発音に合わせて適当な漢字が割り付けられた。後年、音に割り当てられた漢字なのに、漢字が表意文字のため、その意味をめぐって誤った解釈がされた。
また、すべての仏経典がお釈迦様の言葉をもとに書かれたと信じられたため、矛盾している点は方便と解釈された。
そして、日本にはその中国版仏教が伝来した。
日本では、漢字のまま翻訳されず、中国の漢字が理解できる学のある高僧などによる解釈が民衆へ伝わった。
もちろん、神道の思想も取り込まれた。
その結果、日本の風土、風習にあった仏教ができあがった。
祖先を敬うだけでなく、死人なら悪人でも罪を問わない日本では、みんな死んだら仏になる。
原始仏教では、輪廻転生なので死んだ人は別に敬わないし、修行の妨げになるので悪人や怠け者には係わらない。
また、輪廻転生では他の生き物に生まれ変わる可能性もあるから、生き物は殺さない。
日本では、自然に神が宿っていると考えるから、生き物だけでなく山川草木に仏性があると考える。
ちなみに、輪廻転生では天国へ生まれ変わることもあるのだが、日本では仏が行く涅槃とごっちゃになっている。
もちろん、お坊さんの妻帯や飲酒肉食もOKだ。
なんて、寛大な宗教だと思う。
住めば都と同じで、日本人だからなのかもしれないが・・・・どうも、日本の仏教が自分の好みに合っている。