デカルコマニー

以前、水貼りデカールの自作の話を書きました。

プラモデル作りでは、デカールを自作するのは当たり前になっていますが・・・ギターでもフェンダーのヘッドロゴとか、ピックアップの裏のPAFシール・・・あるいはカマカ・ウクレレのKKロゴ等で自作したデカールを補修に応用できます。

 

もっとも、今のインクジェット・プリンターでは白いインクが無い(紙の白で代用している)ので、白色を使ったデカールを再現できません。

ちなみに、プラモデルでは、先に白の部分を塗装した上にデカールを貼って対応しています。

(最初からベースが白色のデカール・シートもあるのですが・・・これだとロゴの周りが白くなってしまいます)

 

前置きが長くなってしまいましたが・・・デカールとは転写という意味らしいです。

で、油絵にも語源が同じデカルコマニーという転写を使った技法があります。

平面ガラス等に絵の具を塗り、キャンバスに押し付けて転写するのですが・・・独特な雰囲気が出ます。

 

このデカルコマニーを見事に使ったのが、私の好きなシュールレアリズム画家のマックス・エルンストで・・・代表作の「雨後のヨーロッパⅡ」などを見てもらえば、その効果が判ると思います。

私も、試しにデカルコマニーをやってみたのですが・・・エルンストのような凄い効果は出せませんでした。

 

少し前に、ふと思いついたのが・・・ガラスのような平面でなく、凹凸のある物に絵の具を塗ってキャンバスに押し付けたら、面白い効果が得られるのではないか・・・

で、近所のホームセンターで布地にビニールをコーティングしたテーブルクロスを買ってきて試してみました。(コーティングしていない布だと、絵の具が浸み込んでキャンバスに上手く転写できません)

結果は、見事に布地の感じが再現されていました・・・が、キャンバス自体が布なので、それほど効果的ではなかったです。

 

そこで、新宿のハンズ(昔の東急ハンズ)に行って、模様のあるアクリル板を買おうと思ったのですが・・・改装中とかで、品数が少なく・・・仕方なくカスミ模様だけ見つけて購入しました。

その後、凹凸のあるシート等が無いかと思って世界堂に行ったのですが、外国人客で混雑していたので諦めて帰ってきました。(インバウンド再開の影響か?)

ネットを見ると、色々な凹凸模様のあるアクリル板やシートがあるみたいなので・・・どんな効果が現れるか入手してデカルコマニーを試してみようと思っています。

 

「雨後のヨーロッパⅡ」マックス・エルンスト