加害者も辛いと思う

昨日は、交通事故の報道が目立ちますけど、実際は死亡事故の件数が減っている事を書きました。
もっとも、車の安全装置の進歩により運転手の被害は減っているのに対し、歩行者が被害を受ける率が高くなっているそうです。

私も、運転していて不安を覚える事から、車の購入にあたって、歩行者を感知してブレーキをかけるような安全装置を搭載したグレードを選択しました。

交通事故の報道では、事故の被害者への同情とともに事故を起こしてしまった人に対する批判が感じられますが・・・個人的には、事故の加害者になるよりは、被害者になった方がマシだと思っています。
もちろん、事故の被害者や遺族に対する同情はありますが・・・自分にも事故を起こす可能性があると思うと、加害者の辛さも想像できて、安易に加害者を非難する気になりません。

そういえば、土曜日のTBSの「報道特集」で、無期懲役囚についての特集をしていました。
懲役の厳罰化により、有期刑の最高が30年になったので・・・それに伴い、無期懲役は30年以上服役しなければ出所できなくなったため、無期懲役囚の高齢化が進んでいるそうです。

このため、刑務所内で亡くなる囚人も増えていますが・・・出所しても、すぐに亡くなってしまう人も多いようで・・・極端な例では、僅か数時間・・・念願の出所となったのに、昼飯にウドンを食べたら亡くなってしまった人もいるそうです。
また、認知症になり、刑務所内で他の服役囚の世話を受けており、自分の歳はおろか、自分が何の犯罪をやったのか?など、ほとんど判らなくなっている人もいるそうです。

無期懲役となると、ほとんどが殺人を犯しているのですが・・・もちろん、罪の意識に苛まれている人も多く・・・「遺族が私に死刑を望んでいる気持ちは理解できる、しかし、出所したいという気持ちも抑えられず、葛藤している」と語る人もいました。
また、出所した人も、遺族や世間の気持ちを考えて、目立たないようにひっそり暮らすというケースが多いようです。
被害者の遺族も辛いと思いますが・・・・殺人事件の加害者も辛いようですね(性格にもよると思いますが・・・)。

個人的には、殺人事件でも、加害者になるよりは被害者になった方がマシと思っています。
ついカッとなってとか、何かの拍子なんて事で、自分が人を殺める事もありえると思っているので・・・やはり、安易に加害者を非難する気持ちにもなりません。

今までの人生で、殺人事件とか交通事故の加害者にも被害者になっていない、というのは単にラッキーだったと思うので・・・感謝しなければいけませんね。