アントニオ・ロペス

お金が無いと言いながら・・・ボーナスが出るので、またネットオークションでギターを落札してしまいました。
我ながら、誘惑に弱い、しょうもない性格だと思っています。

で、落札したのは、意外な事に、アントニオ・ロペスというクラッシック・ギターです。
それも、クラッシック・ギターのジャンルでなく、アコギのジャンルに出品されていたました。

アントニオ・ロペスというと、名工パウリーン・ベルナベの工房で作られる名機・・・もちろん、ベルナベ本人が制作した物に比べれば劣りますが、それでも定価60万円位もします。
それが、中古で8万以下だったので・・・思わず落札してしまいました。
ちなみに、落札したのは1998年製のプロフェッショナルというグレードです。

おそらく、アコギが好きな人にとっては、アントニオ・ロペスという名前が、安いクラシック・ギターっぽく思われて、誰も入札しなかったのではないでしょうか?

ベルナベは、黄金期を作った元ラミレス工房の職人の一人で、独立後、トップクラスの評価を得るようになります。
彼の作るギターは、試行錯誤して開発したブレイシングが特殊な事でも有名です。

で、ベルナベ工房で作られる、このアントニオ・ロペスも、サウンドホールを覗いてみると、高さの異なるブレイシングが独特な配置をされているのが判ります。
そのせいか、通常は工房製というと入門用の廉価版といった感じなのですが・・・一流の個人製作家にも匹敵するようなサウンドがします。

そういえば、彼が元いたラミレス自体が、工房でクオリティの高いギターを多く作る方法を確立したので・・・その伝統を受け継いだと言えるかもしれませんね。

余談ですが・・・ベルナベさんは2007年に亡くなって、現在は2代目が引き継いでいるそうです。
昔は、ベルナベの息子さんが作るラファエロ・ロマンというギターが、ベルナベの廉価版という位置づけだったと記憶しています。