奇妙な生き物

世間では、オオグソクムシが大人気という記事を読みました。
少し前に話題になった、5年以上も何も食べなくても生きているダイオウグソクムシの事かと思ったら、違っていました。

もっとも、オオグソクムシダイオウグソクムシも近い種らしく・・・メキシコ近海の深海に住むのがダイオウグソクムシで、日本近海の深海に住んで、一回り小型なのがオオグソクムシだそうです。
なんでも、ダンゴムシフナムシと同じ等脚類の一種で、雑食性で魚の死骸なんかを食べるため、海中の掃除屋と言われているとか・・・そんな食べ物のせいか、口から悪臭を出して身を守るそうです。

そんなオオグソクムシなので、漁師の嫌われ者で、網にかかっても、すぐに捨てられていたのですが・・・ある自治体がイベントに出品したところ、そのグロテスクな姿がキモカワイイと好評だったため、粉末にして煎餅を作ったら、エビに似た食感で大好評・・・さらに、その煎餅を故郷納税の返礼品にしたら、人気がブレークしたそうです。

今では、粉末ではなく、丸ごとプレスして作った煎餅や丸ごと素揚げした物も登場しているそうです。
さらに、飼育用に生きたオオグソクムシも返礼品として登場し、人気を集めているそうで・・・なんでも、暗くて冷たい深海の生物なので・・・クール宅急便で送り、冷蔵庫で飼育できるとか。

ちなみに、オオグソクムシも、長期間絶食して生きるのかは不明です。
何故、ダイオウグソクムシが何年も食べずに生きるのは不明ですが・・・一説には、めったに食料にありつけない深海という環境だから会得した体質とも言われています。
日本近海の深海は、そこそこエサになるものがあるので・・・オオグソクムシには、そんな体質は不要なのかもしれませんね。

ところで、こんなグロテスクで悪臭を出すオオグソクムシでも、食べようと思ったり、ペットとして飼おうと思うなんて、人間の好奇心って凄いですね。
やっぱり、一番奇妙な生き物は、人間なのかもしれません。