AIに聞いてみたの?

昨日のNHKスペシャルは、前回話題となった「AIに聞いてみた どうすんのよニッポン!?」の第2回でした。
今回のテーマは「働き方」・・・また、あちらこちらで議論沸騰になりそうな内容でした。

前回の時も指摘しましたが、センセーショナルにしようとする番組制作のあり方で、本当に悩んでいる人がそのまま真に受けてしまったら可哀そうな気がしました。

今回の、AIひろし君の提言は下記の通りでした。
・仕事で忙しい人は道の駅に行け!?
・お金にゆとりが無くても蛇口をこまめに閉めろ!?
・ストレスだらけの人は結婚・出産祝いを贈れ!?
・仕事の効率を上げたいなら11時間45分以上働け!?

例によって、膨大なデータの中から関連性の高い事をAIが分析した結果なのですが・・・AIの性能とか、結果の信ぴょう性という問題以前に・・・AIの出した結果を番組制作者が恣意的に選別しているのが問題だと思います。

例えば、蛇口を小まめに閉めない人は、物事の細かい事を気にしない性格の人が多いから、というような読み解き方を番組ではしていました。
他にも、同様な関連性がある例をいくつか挙げていて・・・進行役のマツコさんは、蛇口を小まめに閉めない以外は、ほとんど当たっていると言っていました。
つまり、物事の細かい事を気にしない性格イコール蛇口を小まめに閉めないという行動ではないのです。
物事の細かい事を気にしない性格を代表するような行動は他にもいろいろとあるはずなのに、わざと蛇口を小まめに閉めないという、番組を視る人が意外に思うような事を選んでいるのです。

ちなみに、ほとんど歯医者に行かない人も同様に関連性が高いという結果が出ているそうで、マツコさんが「歯の無い人は、幸せそうな人が多い・・・人目を気にしないからだろうか?」と、語っていました。
さらに、「歯を抜いてしまおうかしら」と言っていましたが・・・この点も、番組制作の問題点を表していて・・・原因と結果を逆にするという、よくある誤魔化しで・・・歯を抜いたら、人目を気にしなくなる訳ではないのです。

同様に、蛇口を小まめに閉めなければ、物事の細かい事をきにしない性格になる訳では無くて・・・逆に、水音が気なってしまい逆効果なるのがオチなのです。

こんな番組構成をするなんて、良心的なNHKらしくない・・・ひょっとしたら、視聴率を上げる方法をAIに聞いたのでしょうか?