テレビが先か?展覧会が先か?

ここのところ、日帰りで奈良まで行って展覧会巡りをしてきたことを書いてきました。
芸術の秋なので、また展覧会へ行こうと思ったのですが・・・東京で開催されている面白そうな展覧会は見てしまったので・・・わざわざ新幹線を使って、奈良まで見に行ったのです。

何故、奈良なのかというと・・・先々週のNHK日曜美術館で、奈良国立博物館で開催されている「正倉院展」を取り上げていたのが印象に残っていたからです。
さらに、以前、やはり日曜美術館で取り上げられていた、興福寺で開催されている「阿修羅 天平乾漆群像展」も思い出し・・・ついでに、こちらも見てしまおうと思ったのです。
さらにさらに、やはり日曜美術館でも取り上げられていた、京都国立博物館で開催されている「国宝展」も、あわよくば見てこようなんて気持ちもありました。

ところが、行ってみたら「正倉院展」は長蛇の列で会場も大混雑・・・「阿修羅 天平乾漆群像展」の方も混雑していたため、時間がなくなり「国宝展」は諦めたのです。

待ち時間といえば、春に東京都美術館で開催された「伊藤若冲展」が、4時間待ちで話題になりましたけど・・・テレビで取り上げる前は、それほど待たなくても入場できました。
テレビの影響力って凄い!という感じなのですが・・・たぶん、「正倉院展」も、テレビで取り上げる前だったら、そんなに混んでいなかったのではないでしょうか?

ところで、日曜日に放映された日曜美術館は、「皇室の秘宝~奇跡の美術プロジェクト~」というタイトルで・・・東京芸術大学美術館で開催されている「皇室の彩」展を取り上げていました。
実は、この前の連休のとき、上野に展覧会を見に行ったら・・・国立西洋美術館の「北斎ジャポニズム」展、東京都美術館の「ゴッホ」展、国立博物館の「運慶」展・・・どれも、長蛇の列だったので・・・空いていた「皇室の彩」展を見たのです。

テレビを視て、飾り棚の蒔絵の技法の違いなど・・・展覧会に行く前に知っていれば・・・と思った事実が紹介されていて・・・もちろん、そんな知識がなくても、細かな細工の見事さには感心したのですけど・・・ちょっと、残念な気がしました。

展覧会に行く前にテレビを視ていれば、見どころが判って、もっと楽しめるのですが・・・テレビの放映後だと、混雑してしまう・・・悩みどころですね。
本来は、事前知識がなくても、自分の感性だけで作品の良さが判るべきなのでしょうけど・・・自分の感性が今ひとつの凡人だから、悩むのかもしれません。