第2期トラフィック

昨日は、第1期のトラフィックを紹介しました。
スペンサー・デイビス・グループを辞めたスティーヴィー・ウィンウッドを中心に、デイヴ・メイソン、ジム・キャパルディ、クリス・ウッドが集まってできたバンドでしたが・・・セカンド・アルバム制作中にデイヴ・メイソンが脱退し、アメリカに渡ってデラニー&ボニー&フレンズに参加してしまいます。
その後、寄せ集めた曲でサード・アルバムを発表しますが・・・スティーヴィー・ウィンウッド自身もエリック・クラプトンブラインド・フェイスを結成するために、トラフィックを解散してしまいました。

しかし、そのブラインド・フェイスもデビュー後のアメリカ・ツアー中に空中分解して、エリック・クラプトンもデラニー&ボニー&フレンズに参加してしまいます。

そこで、スティーヴィー・ウィンウッドはソロ・アルバムを制作しはじめるのですが・・・そこへ、ジム・キャパルディとクリス・ウッドも参加したことにより、このアルバム「ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ」はトラフィックの名義で発表することになりました。

しかし、サイケデリックサウンドを主体とした第1期と異なり、ブリティッシュ・トラッドやジャズファンク等、ヴァラエティに富んだ内容となっています。
ツアー中に、エリック・クラプトンだけでなく、スティーヴィー・ウィンウッドも、様々なアメリカ音楽の影響を受けたのではないでしょうか?

その後の英国ツアーを収録したアルバム「ウェルカム・トゥ・ザ・キャンティーン」は、デイヴ・メイソンも参加しただけでなく、彼が連れてきたデラニー&ボニー&フレンズのドラムスであるジム・ゴードン等も参加しています。
しかし、権利関係からトラフィックという名称は使えず、参加したメンバーの名前だけの表示となりました。

おそらく、その後に発表されたトラフィックのアルバム「ロウ・スパーク・アンド・ハイヒール・ボーイズ」が第2期トラフィックとしての、本格的なスタートなのではないでしょうか?
ティーヴィー・ウィンウッドがイニシアティブを取る、ソウルやブルースをベースとしてジャズ的な要素を交えたサウンドとなります。

こうしてみると、ギタリストである、エリック・クラプトンデイヴ・メイソンが、アメリカン・サウンドのルーツを求め、南部の音楽に触れレイドバックなサウンドになったのに対して、ヴォーカリストでありキーボディストでもあるスティーヴィー・ウィンウッドでは、そもそも追求する音楽が違っていたような感じがします。

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「ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ」 とあふぃっく 東芝EMI
ティーヴィー・ウィンウッドの、「マッド・シャドウズ」として発表される予定だったアルバム

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「ウェルカム・キャンティーン」 アイランド(輸入盤)
ライヴ・アルバム、トラフィックの名称は使われていない

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「ロウ・スパーク・アンド・ハイヒール・ボーイズ」 トラフィック アイランド(輸入盤)

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「ショート・アウト・アット・ザ・ファンタジー・ファクトリー」 トラフィック アイランド(輸入盤)

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「ホエン・ザ・イーグル・フライ」 トラフィック アイランド(輸入盤)
ラスト・アルバム

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オン・ザ・ロード」 トラフィック アイランド(輸入盤)
2枚組ライヴ・アルバム