名所江戸百景

昨日は、最近の激しい天候は、人々の暮らしが激しくなったのを反映しているように感じる、という事を書きました。
科学的にみれば、温暖化とかヒートアイランドという理由もあるのでしょうが、なんとなく、近代化による急激で極端な人々の暮らしの変化が、天候も急激で極端なように変えているような気がします。

先日、ネットオークションで、ふと見かけた集英社による「豪華版・浮世絵版画 名所江戸百景」を落札してしまいました。
定価98,000円が18,980円(税込・送料無料)だったので、思わず安いと思ってしまったのですが・・・最近、つい衝動買いすることが多いのは、物欲にとらわれているのでしょうか?

もっとも、名所江戸百景って以前から興味があったのです。
その視点や構図の取り方が斬新で、自分も絵を描くので、とても参考になります。
それに、現在の東京に面影を残している、江戸の風景が描かれているから・・・かなりの作品が、おおっ、あそこの場所だ!なんて、思いながら見たりもできるのです。

その点、広重の代表作である、東海道五十三次は、一部しか判る場所がありません。
そういえば、東海道五十三次では、有名な保永堂版は、構図等の芸術的な面では優れているし、人々の暮らしも良く描かれているのですが・・・隷書版の東海道五十三次の方が、ガイドブックの様に名所の風景を描いているので、描かれた場所が判りやすいと思います。

その点、名所江戸百景は、名所を描いた物もあれば構図に凝った物もあるというようにヴァリエーションが豊富なうえに、作品数も多いので、かなり楽しめます。

で、名所江戸百景を見ていると、当時の江戸の人々の暮らしが良く判るのですが・・・今よりも、ずっと穏やかな暮らしをしているようで・・・・そこに描かれた天候も、やはり、穏やかな天候のような印象を受けるのです。

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「豪華版・浮世絵版画 名所江戸百景」 一立斎廣重/澁井清 集英社
外箱

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「豪華版・浮世絵版画 名所江戸百景」 一立斎廣重/澁井清 集英社
内箱

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「豪華版・浮世絵版画 名所江戸百景」 一立斎廣重/澁井清 集英社
本体