天皇は人なのか?

昨日は、マッカーサーが日本人の性質を理解していて、その知識を、戦時中は作戦を立てるときに活用し、戦後は日本の復興に役立てた、という事を書きました。
なかでも、戦後の統治に利用して効果があったのは、昭和天皇の存在でした。

現在の憲法がGHQにより押し付けられたのか、日本政府が自主的に作成したのか、色々な説があります。
マッカーサー対戦回顧録」では、戦力放棄という発想は日本政府から出てきた事になっていますが・・・この本は、マッカーサーの都合のよいような風に書かれているので、あまり、あてになりません。

以前から、何度も書いていますが、憲法の第1条が「天皇」という不自然さは、マッカーサー天皇の存在を利用しようという思惑を反映したように思えます。
個人的には、戦後処理においては、確かに天皇の存在は大きかったと思いますが・・その御蔭で民主主義国家となった現在において、第1条にとどまらず憲法天皇について規定するのは、不要だと思うのです。
天皇について規定するのは、わざわざ憲法でなく一般法規でも良いのではないでしょうか?

昨日、天皇陛下生前退位の意向のお言葉を述べられましたが・・・認知症の母を介護している身としては、もし天皇陛下認知症とか寝たきりで何十年も患うような事になったら、と考えると、生前退位も良いのではないか?と思います。
皇太子が何十年も摂政を務めるというのも、可哀想だし・・・皇太子も若いとは言えないお7歳だという事を考慮すると、天皇にならずに終わってしまうなんて事も有りえるので、ひょっとしたら、天皇陛下はその点も考慮したのではないでしょうか?

もちろん、昭和天皇崩御されたときも、その前後、婚礼等の祝い事を控えた国民も多かった事を考えると・・・社会の混乱を避けるという意味からも、生前退位が良いような気がします。

そもそも、生前退位が認められなかったのは、過去には、権力者が自分の意向を聞く皇太子を押し立てて、天皇に退位を迫る、なんて事が横行していたからで・・・現在では、あまり意味のないような気がします。

それよりも気になるのが・・・憲法天皇を特別扱いして、縛っている点です。
天皇人間宣言をしたので、神ではないのです。
もっと、普通の人間として自由にしてあげた方が良いのではないでしょうか?

極端に言えば、天皇職をやりたくなかったら、やらなくても良い気がします。
憲法第二十二条  「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」
もちろん、天皇家という血統は逃れないと思うのですが・・職業のような国事行為なんて無理に天皇がやる必要があるのか?疑問です。

それに、天皇であっても、日本神道でなく、仏教やキリスト教を信じても良いと思います。
憲法二十条 「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。 」

ちなみに上記の条文は、「すべて国民は」ではなくて「何人も」と書いてあるところも注目です。
どうも、憲法からして、天皇を特別な存在として扱っていて、人として扱っていなかったような気がします。