偽物?

昨日は、オールド・ギブソンのブリッジやテールピースの取り付け位置について書きました。
リイシューだけでなく、個人制作家によるレプリカ物でも、ここまで再現している物は少ないです。

昨日、説明が抜けましたが・・・テールピースの取り付け位置の高音弦側がブリッジ寄りになっている点も、当時はライトゲージ弦がなかったので、弦の強いテンションを調整する意味があったと言われています。
昔のフルアコとかを見ると、高音弦側がブリッジに近い形状のテールピースが付いている事が多いです。

もっとも、オールドのレスポールの写真をみると、高音弦側がブリッジ寄りになっていない物もあります。
ここいらへんは職人のハンドメイドなので、バラつきがあるみたいです。
もちろん、元々ビグスビーのトレモロが付いていたのを外して、ストップ・テールピースに改造した物もあるでしょう。

でも、レプリカがオールドとして流通している、いわゆる偽物も結構あるようです。
もし、オールドのレスポールの購入を考えていて、そのギターのテールピースの取り付け位置が違っていたら、疑ってみた方が良いかもしれません。

そういえば、昔、ヴィンテージギター・コレクターとして有名な、チープトリックのリック・ニールセンがメインで使用している1958年製レスポールが偽物ではないか?と、話題になった事がありました。
まぁ、何本もオールド・レスポールを持っている一流ギタリストを騙せるぐらいの出来ならば、ヴィンテージと比べても、楽器としてのクオリティは遜色が無いのでしょう。
やはり、骨とう品ではないので、古ければ良いというのでは無く、楽器としてのクオリティが高ければ、それもありだと思います。

だから、購入を検討する人は、テールピースの取り付け位置とかも気になりますが・・・本人が納得するギターかどうかが一番大事ですね。

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エピフォンのテールピースは高音弦側がブリッジ寄り

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リッケンバッカーのテールピースも高音弦側がブリッジ寄り

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リック・ニールセンの1958年製レスポール
テールピースの位置やクローズ・ロゴが不自然な気も・・・あなたは、どう思いますか?

イメージ 4
「ザ・ビューティ・オブ・ザ・バースト」 リットー・ミュージック
岩撫安彦氏による名著ですが・・・この本に載っている中にも数本偽物があると言われています。