あのJ-200は、ジョージ・ハリソンから借りたそうですけど・・・
1967~1968年に作られたJ-200で、オクターブ・チューニングが可能なチューン・O・マチックのブリッジを搭載しているのが特徴なのですが・・・・
重たい金属のブリッジのため、トップの振動が抑えられて、純粋なアコースティック・ギターとしての鳴りは今ひとつです。
実は、この時期のJ-200には、もう一つ隠れた特徴があります。
サウンド・ホールからボディの中を覗いてみると、トップ・ミュートと言われるものが取り付けられているのが判ります。
(トップミュートの機構には、ネジを使ったものやバネを使ったものがあります)
もっとも、このトップ・ミュート機構も、使う頻度は少ない上に重たくなるので、中空のブレイシングを切って外してしまっている個体も多いです。
なお、このトップミュートに呼応するような感じで、ネック・ブロックもラミレスのクラッシック・ギターのような形になり、サウンド・ホール上側のブレイシングは省略されています。
ここいらへんも、独特なサウンドを生み出す秘密かもしれません。
ギブソン J-200 1968年製
ギブソン J-200 1968年製のバック
ウォルナット・フィニッシュを透してトラ杢が見えます。
トップ・ミュートの様子
少し見づらいですが、中空のブレイシングにネジの頭が見えます。
ネジを回すと、ミュートが表板に押し付けられます。