先日放送された「美の巨人たち」は軽井沢の万平ホテル・アルプス館でした。
もちろん、貧乏なので、前を車で通った事はありますが、泊まった事はありません。
ジョン・レノンがよく泊まっていたという事で、ご指名で泊まる部屋の様子やジョンが好んで弾いたピアノも紹介されていたので、とても興味深かったです。
エピフォンのカジノ同様に、このJ-160Eは塗装を剥いでナチュラル・フィニッシュにしてあるので有名です。
ところが、ある日、楽器屋を覗いたら、古そうなナチュラル・フィニッシュのJ-160Eが目に入ってきました。
しかも、1955年製のJ-45と表示されています。
店員に訊いたら、詳細は不明だがカスタム・オーダーでJ-45にピックアップを搭載したものだろう。とのこと・・・
確かに、サウンドホールを覗くとJ45と機種名がスタンプされています。
最初は、J-45のボディにJ-160Eのネックを付けてピックアップを搭載した改造品じゃないかと疑ったのですが・・・よく考えると、両者はネックのジョイント位置が異なるので、そんな改造は困難です。
それに、このギターはラダー・ブレイシングなので、オリジナルの仕様だという事が判りました。
後で調べたら、当時は、J-200やエヴァリー・ブラザースにも、僅かですがこのピックアップを搭載したものが作られていたことが判りました
気になるナチュラル・フィニッシュなのですが、店員もオリジナルと言っていましたし、りフィニッシュした形跡もなく、ウェザーチェックもかなり入っているので、これもオリジナルで間違いないと思います。
何故、ナチュラル・フィニッシュなのに、J-50でなくてJ-45なのかは不明です。
ナチュラル・フィニッシュ以外の特徴は、ノン・アジャスタブルのブリッジ、経年変化で縮んだゴールドの1コブ・クルーソン、通常と異なるジャックの位置などがあります。
なお、ピックガードは1960年代の物に交換されています。
通常のJ-160Eよりは、良い音がしているように思いますが、ジャックの位置がコントロールの横で、座って弾くときに邪魔になるのが難点です。
通常のジャック位置やエンドピンは改造した跡がないので、元からこの位置だったと思われますが、オーダーした人は座って弾かなかったのでしょうか?