国連常任理事国について

昨日、池上彰のTV番組で東京裁判をとりあげていました。
以前、このブログでも東京裁判の事を書いたので、興味深く拝見しました。

ドイツの現状なんかも紹介していて、とても興味深かったです。
もっとも、ニュルンベルグ裁判についてはほとんど触れていなかったのが、ちょっと残念でした。

その中で、連合国も国際連合のどちらも英語ではUnaited Nationsで・・・
日本では政府がイメージを変えるために国際連合と言っていますが、中国では本来の連合国と言っているという話をしていました.。
つまり、国連は第二次世界大戦戦勝国の組織なのです。
だから、国連の常任理事国は、第二次世界大戦戦勝国である、米、英、仏、ソ、中の5カ国となっています。

ちなみに、日本は米国に次ぐ2番目に多い分担金(約20%)を払っていますが、敗戦国のため未だ敵国条項が当てはめられています。

番組では触れていなかったので、ちょっと気になった事がありまして・・・
そもそもの常任理事国の中国とは国民党の中華民国(台湾)で、共産党中華人民共和国ではないのです。

番組で、宣戦布告とか戦争行為の説明もしていましたが、中華人民共和国は1949年に建国されたので、厳密にいえば連合国でもありませんし、日本と戦争をしていません。
後年の1971年に、国連から中華民国を追い出して、中華人民共和国常任理事国に迎えたのです。
そして、この時のアルバニア決議については、法的に問題があるという指摘があります。

一つの中国ということで、台湾も中華人民共和国の一部という主張から、中華民国の立場を継承していることになっているのです。

でも、ソ連が崩壊して、ロシアがその立場を継承したのと、ちょっと違うような気がします。
いまだに中華民国という国は存在しているのですから・・・
そして、未だに国連憲章上では中華民国常任理事国としています。

どうも、東京裁判と同様に、政治的な理由で法的な面が無視されているように思えます。