ギター離れ

先日、最近の若い人があまりギターを買わないという話を聞きました。
買うとしても、安い楽器ばかりだそうです。

けいおんのブームで、一時的にバンドをやっても、卒業後も続ける人はほとんどいないそうです。
で、楽器店で高価なギターを買うのは私のような中年ばかりだとか・・・・
なんか、最近の若い人は自動車を欲しがらないという車離れと同様に、業界の人はギター離れと心配しているようです。

でも、それで良いと思います。
確かに、私らの7若いころは、猫も杓子もという感じでギターを弾いていました。
しかし、ギターがそのようなポピュラーな楽器になったのは戦後のことだし・・・エレキギターなら1960年代以降です。
だから、若者の興味が他の物に移って、ギター離れになっても、それも当然だと思います。
まぁ、業界の人は困ると思いますけど、一握りの本当に好きな人がギターを弾けば良いのです。

大体、昔は一般庶民が楽器を演奏するなんてハーモニカ位で、それ以外はお金持ちとか音楽家だけでした。
そもそも、昔は楽器自体が高価な物でしたから・・・
戦前に、エピフォンのピックギターが日本に入ってきたときは、家一軒替える値段だったそうです。

そういえば、ヴィンテージ・ギターが素晴らしいのは、昔は良い木材が手に入ったからとか、優秀な木工職人が沢山いたからとか言いますが・・・
そもそも生産本数自体が少なく、一本一本職人が手間ひまかけて作っていたからです。

たとえば、1965年のストラトキャスターの日本での販売価格は177、000円だったそうですが、当時の大学出の初任給は20,000円ということを考えると約9カ月分・・・
現在、大学出の初任給の9カ月分を出したら、本物の1965年製のストラトキャスターが買う事ができます。
つまり、ヴィンテージとかの付加価値はついていないって事ですよね。

ストラトキャスターでこのような感じだから、レスポールとかの一部の人気機種以外のヴィンテージ・ギターは、貨幣価値を考えると、当時より安い価値で流通しているのです。

もっとも、こんな事を言っても、若い人はヴィンテージ・ギターに興味を持たないでしょうけど・・・