バジェット・ブランドのエレキ

先日は、ギブソンのバジェッド・ブランドのアーチトップ・ギターを紹介しました。
もちろん、バジェッド・ブランドのエレキギターも存在します。

もっとも、バジェッド・ブランドが多く存在した戦前は、ギブソン自体でもエレキギターはそんなに多くの種類はなく、製造本数もそんなに多くありませんでした。
このため、バジェッド・ブランドのエレキギターは極めてレアな存在となっています。

チャーリー・クリスチャンが活躍した当時の独特の雰囲気は味わう事ができますので、好きな人はいると思いますが・・・入手が困難な事を考慮した上に、この当時のエレキギターはアーチトップ・ギターにピックアップを付けただけ、という感じで完成度も低いので、あまりお勧めはできません。

そして、戦後のバジェッド・ブランドといえば、御存知の1958年から1970年までのエピフォンがあります。
しかし、エピフォンはビートルズの使用で有名な事もあり、ギブソンと同等の価格で取引されているので、バジェッド・ブランドの魅力の一つであるお得感はありません。

お得なものと言えば、厳密にいえばバジェッド・ブランドとはちょっと違いますが、リゾネーター・ギターで有名なナショナルがあります。
実は、1947年kら1961年までに製造されたリゾネーター・ギター以外のナショナルのギターには、ギブソンからOEM供給を受けたボディにナショナル製のネックを付けた物があります。

ちなみに、このナショナル製のネックは角度調整ができるようになっているのですが・・・
フェンダーがマイクロ・チルトでネック角度の調整をできるようになるのは1972年なので、ちょっぴり驚きですね。

1950年代はゴールデン・フィフティーズと呼ばれて、ギブソンの黄金期にあたり、高価で取引されていますが・・・このギブソン製のボディを使ったナショナル・ギターなら、お手軽にその素晴らしさを味わう事ができます。

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レコーディング・キング 1010 1938年製
バータイプのピックアップを搭載していますが、ギブソンよりマグネットが小さいため出力が低いです。

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レコーディング・キング 1010 1938年製のバック
トラ杢のハード・メイプル材をプレスによりアーチをつけています。

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ナショナル Belaire 1957年製
ギブソンのES175Dのボディを使っています。