アディロンダック・スプルース

ギターの材について色々書いてきたので、やはりスプルースについても書かないといけないですね。
スプルースの希少材といえば、アディロンダック・スプルースがあります。

アンプラグド・ブームで古いアコギに注目が集まるようになりました。
そしてマーチンがオールドを再現したGEシリーズを作る時に採用して話題になったのが、幻のスプルースと言われていたアディロンダックです。

元々、アディロンダックはアメリカの東海岸に自生していたので、マーチンやギブソンの工場に近い事もあり、戦前のギターに採用されていました。
しかし、このあたりは住宅地や農場などで開発が進んで希少材となってしまい、その後は他のスプルースが使われるようになりました。
アディロンダックは他のスプルースより硬いので、トップ材を薄く作ることができ、明るく大きな音が特徴です。
また、普通スプルースは木目の間隔が詰まっているのが良いとされるのですが、木目の間隔が広くても良い音がでます。

かなり昔に、楽器屋で戦前のギブソンL-00が売っていて、かなりボロボロだったのですけど・・・
例によってなんとなく気になって、弾いてみたら、もの凄く良い音だったので購入しました。
今では、50万円位するようですが、当時は確か20万円以下でした。

それ以降、お気に入りのアコギとなったのですが・・・
元々が安い価格帯のギターだから、木目の間隔が広いスプルースを使っているのかと考えていたのですが、それにしては良い音がするなぁ~、と思っていました。
それで、気にせずガンガン使って、さらにボロボロになってしまってから、アディロンダックだったのを知りました。

その後、戦前のL-00の人気が出て値段が高価になったこともあり、現在は大事に扱っています。

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ギブソン L-00 1940年頃