カマカ・ウクレレ

昨日は、ハワイアン・コアの話でした。
ハワイアン・コアといえば、やはりギターよりはウクレレですね。

代表的なウクレレ・メーカーといえば、マーチンとカマカの二つだと思います。
マーチンは、やはりドイツ移民のメーカーという感じで、きっちりした作りで繊細な音が特徴です。
一方のカマカは、いかにもハワイのメーカーらしく、作りは大雑把でおおらかなサウンドが特徴です。
もっとも、最近はかなり作りは良くなっています。
以前は、フレット音痴や塗装にムラがあって、いかにもハンドメイドという感じでした。
もっとも、古いカマカは、作りなんかに関係なく、いかにもウクレレというハワイを感じさせる素晴らしいサウンドがします。

カマカの創始者のサム・カマカは、ウクレレを始めて作ったManuel Nunesから作り方を学び、1916年に創業します。
当時はウクレレ・ブームの真っただ中だったので、どんどん売れたのですが・・・
ウクレレのサイドを曲げるのにフラストレーションを感じて、楕円形のボディを考案します。
これが、ハワイ特産のパイナップルに似ていたので、パイナップル・モデルと呼ばれるようになり、大ヒットになります。
そして、1928年にパイナップル・モデルのデザイン・パテントを取得しています。

ウクレレ・ブームが去った後、ウクレレの売り上げが減少し、ハワイのウクレレ・メーカーは次々と廃業しますが、パイナップル・モデルのお陰で、カマカはハワイ唯一のメーカーとして存続しました。

2次、3時とウクレレリバイバル・ブームが起きた事により、現在のハワイには多くのウクレレ・メーカーが存在しますが、カマカはいまだにハワイ製ウクレレのトップ・メーカーとして君臨しています。

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おそらく1920年代のパイナップル・モデル
ラベルには、未だパテントナンバーが入っていません。
この頃のハワイアン・コア材はマホガニーに似ています。

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カマカがOEM生産したKa-laiのパイナップル・モデル 1940年代
パイナップルのデカールが貼ってあります。
ラベルには、1928年のパテント・ナンバー入り。

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カマカ HB-2D オータサン・モデル
カマカとウクレレ奏者のハーブ・オオタ氏が共同で開発したモデル
ギターのドレッド・ノートのデザインを取り入れています。