この本の主人公は、外科手術で金属片を脳に埋め込んで、脳の能力を拡張しています。
またTVドラマ化されているようですが、申し訳ありませんが見ていません。
・・というか、ドラマ自体ほとんど見ないもんで。
この小説、最初に読んだ時は短編で、SF短編集かなんかに収録されていました。
そのときは、良い話だなぁ、と印象に残ったのですが・・・
しばらくして、誰かが凄く良い本だと紹介していたので、長編小説となって単行本で発売されているのを知りました。
そこで、買って読んでみると、長編となって一気に読めなくなり、なんか間延びしているなぁ、という感じでしたが、その分色々なエピソードが蓄積されて、ラストの感動も大きくなったような気もします。
これは、脳の中に水が溜まって、脳の働きが悪くなるのですが、手術をすれば治る可能性がある認知症なのです。
母の様子がおかしくなった時、最初は近所の病院へ行って、アルツハイマー型の治療を受けていました。
そこのお医者さんが、症状からひょっとしたら正常圧水頭症ではないか?と疑って、大学病院への紹介状を書いてくれました。
入院して背骨の骨髄から髄液を抜くテストをしたところ症状の改善がみられたので、手術を受けることになりました。
(なんか、縦割り組織で連携が上手くいってないような印象を受けました)
・・で受けたのは、脳の手術ではなくて、背骨の骨髄から腹腔へチューブを通して髄液を定常的に抜くという手術でした。
手術前から、若くて早期発見の人は認知症が治る可能性があるが、年寄りなので治らない可能性があると言われていたのですが・・・・
結果は、手術後に少しは症状が改善したのですが、しばらくしたら元の症状に戻ってしまいました。
これは、母が年寄りだということもあるのですが・・・私が、母の認知症に気づくのが遅かったのも、手術の結果が悪かった要因かもしれません。
もっと、早く気付いてあげたら、と少し後悔しています。
というわけで、そんなに劇的ではありませんでしたが、「アルジャーノンに花束を」のように、手術によって脳の働きが良くなって、その後また脳の働きが悪くなるという実例を目撃しました。