利子って必要?

昨日は、NHKのマネーワールドという番組で取り上げていた、借金に潰されるという事について書きました。
日本の赤字国債に限らず、世界中の政府、企業、個人の借金が凄い量になっているという事が、驚きでした。

世界各国が、景気を良くするために通貨供給量を増やしたのですが、消費は伸びず・・・投資された資金は利益を生まず借金となってしまいました。
特に、金利が下がったため、金融機関が利子で儲けるためには、余った通貨を大量に貸し付けるようになった結果・・・返済の可能性が低い人にまで、無理に貸すようになったそうです。

番組では、韓国の様に、一定の条件の下で個人の借金を肩代わりするような政策を行う国が表れたり・・・マレーシアの様に、イスラム金融を導入するようになった国を紹介していました。
ちなみに、イスラム金融は利子は取らず、借り手の事業が成功した時に、利益の一部を受け取るそうで・・・このため、借り手の利益が出るように手助けしたり、返済を猶予したりするそうです。

番組の中では、最近増えているクラウド・ファンディングも似た仕組みだという意見が出ていましたが・・・なんか、本来の会社の在り方ってそうだったのでは?と連想してしまいました。
例えば、大航海時代に、遠洋航海に出るには膨大な資金が必要なため、出資者から資金を募り・・・無事に香辛料などを積んだ船が戻ってきて、膨大な利益を得たら、出資者にそれを分け与えたそうです。

こう考えると、投資して利益で回収するという経済成長モデルには・・・イスラム金融のような在り方の方が正しいような気がします。
番組では、利子を知らないような人にまで、お金を貸し付けている様子を映していましたが・・・金融機関が利子で儲けるという現状には限界を感じてしまいました。

そもそも、利子って、直ぐに使う事ができるという流動性の反映で・・・直ぐに使える現金には利子が付かず、直ぐに使えない普通預金には利子が付き、さらに解約するのが大変な定期預金は利子が高くなるのです。
でも、現金以上に流動性があるくせに、利子が付く預金から引き出せるキャッシュレスが普及したり・・・超低金利が当たり前になったり・・・利子を基準とした資本経済は、時代の変わり目に来ているような気がします。