将来消える職業

昨日は、キャッシュレス社会の到来で、経済の常識が変わるという事について書きました。
市中のお金の量を調整する量的緩和なんて、意味が無くなるし・・・仮想通貨が増えれば、各国の経済政策が及ばなくなります。

NHKの「マネー・ワールド」シリーズは、一昨日の「お金が消える」に続いて、昨日は「仕事が無くなる」というタイトルで、AIやロボットに仕事が奪われる事を取り上げていました。
つまり、これまでの資本主義を成立させていた、資本家、資本、労働、土地から、資本に分類される設備にAIやロボットが登場した結果、労働が資本主義から消えるという現象が起きているそうです。

番組では、ケインズが90年前の「孫の時代の経済的可能性」という論文で、技術的失業という言葉で予言していたと言います。
もっとも、昨日に時代遅れになったと書いた、流動性なんていう理論もケインズなので・・・ケインズが正確に未来を予言していたというのは疑問があります。
おそらく、当時、すでに始まっていたオートメーション化が進化するという予想から、ブルーカラーの技術的失業が起こると考えたのであって・・・ホワイトカラーの仕事も奪われる、AIやロボットなんて事を予想した訳ではないと思います。

ところで、AIやロボットの登場で、もっとも影響を受ける国が日本という分析があるそうで・・・2030年までに最大52%の作業が自動化されるそうです。
ちなみに、AIやロボットによって失われる雇用の割合は・・・2020年代初め3%、2020年代終わり20%、2030年代半ば30%という事で・・・想像よりも早く影響がありそうです。

番組の中の発言で、印象に残ったのが・・・「辛くて嫌な仕事を変わってくれるのではなく、AIやロボットが特異な分野で奪っていく」という言葉です。
なんとなく、AIやロボットが人間を楽にしてくれると考えていたのですが・・・そうではないようです。

そこで、これからは、AIやロボットに出来ない仕事を身につけないと食べていけない、という時代が訪れるみたいです。
近い将来、私のような職業も無くなってしまいそうで・・・思わず、定年も近いから、かろうじて逃げ切れるか?という感じなのですが・・・今の若者たちは、ただでさえ非正規雇用など、とりまく環境が悪くなっているのに・・・将来、生き延びて行くのが大変だと思いました。
もっとも、一番大変なのは、私なんかより、少し下の世代かもしれません・・・若者のように新しい職業に転職する事もできず・・・リストラされるのを待つだけの人が増えそうな感じです。