豚もおだてりゃ木に登る

昨日は、訪れた中国人旅行者による日本の評価が低下している事を書きました。
かつての高評価に胡坐をかいているうちに、中国や世界の急速な進歩により、相対的に遅れをとっているようです。

今でも、日本は素晴らしいというようなテレビ番組を視て、自尊心を満足させている人が多いみたいですが・・・良い評価を貰っても満足せず、謙虚に向上に努めるという日本人の特質はどこにいってしまったのか?と思いました。

そういえば、スバルの検査不正など・・・一連の日本企業の品質管理に対する不正をみると・・・日本製品は、品質が高いという神話も崩れ去り・・・ここでも、日本人の特質とされていたモノづくりに対する真摯な態度が幻影だった事が判りました。

しかし、よく考えてみると・・・昔から、日本人は、褒められたら浮かれてしまい、冷静に判断ができなくなる事が多かったような気がします。

例えば、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われていたと思ったら・・・バブルになって、弾けてしまいました。
また、日露戦争に勝って、世界の一流国に肩を並べたなんて言われたら・・・日本は神国だなんて、敗戦まで突っ走ってしまいました。

そう考えると、最近の実態に合わない、日本は素晴らしい国だというような風潮は、ちょっと危険かもしれません。
もちろん、そんな事を真面目な顔で国民に話す政治家なんて、信頼がおけません。

日本は、現状に満足せず・・・もっと頑張らなければ、世界に置いて行かれるというような危機感を常に持つべきでしょう。
豚もおだてりゃ木に登ると言いますが・・・自尊心を満足させる言葉に浮かれる事なく、太った豚より痩せたソクラテスになれ、という精神が大事だと思います。