センテナリアン

昨日のNHKスペシャルは「あなたもなれる”健康長寿 徹底解明100歳の世界”」というタイトルでした。
日本では、100歳以上の高齢者(センテナリアン)の数は、6,5692人にも上るそうだ。

センテナリアンの身体を調べると、他の人に比べて、炎症レベルが10分の一と低い事が分かったそうです。
なんでも、炎症には2種類あって、怪我等で起きる急性炎症と加齢とともに発生する慢性炎症があり、センテナリアンには、慢性炎症のレベルが低いそうです。

ちなみに、寿命は遺伝子よりも環境的要因が強く、同じ遺伝子を持った双子でも、環境によって死亡年齢が異なるそうで・・・似た環境にある地域(ホットスポット)は世界にいくつかあり、ここではセンテナリアンが多い事が確認されています。

イタリア南部のあるホットスポットでは、住民2,000人なのにセンテナリアンが300人もいるそうです。
ここでは、オリーブ、ナッツ、野菜、魚といった身体に良い地中海料理が食べられていることが、その要因なのですが・・・同じ地中海料理を食べていても、寿命が延びない地域もあります。
これは、最近話題の腸内細菌によって、効果に差がでるためと考えられています。
ちなみに、日本人には、地中海料理に似た和食が向いていて、炎症を抑える効果があるそうです。

また、歳をとっても、身体を動かす仕事をしていたり、運動をしていると、微小循環と言われる血流が増え、溜まった老廃物を回収するので、効果があるそうです。

そして、心の持ち方でも、慢性炎症を抑えられるそうで・・・満足感が効果があるのですが・・・動機によって効果に違いがあり・・・人のためになる生きがい型満足感は炎症を抑えるのに対して、自分の楽しみによる快楽型満足感は、逆に炎症を広げてしまうそうです。

この話を聞いて、へぇ~と、思ってしまいました。
よく善人は早死にすると言いますが・・・私の経験でも、人のために行動する人は早く死んで、自由気ままに生きている人が長生きしているような気がするので、意外でした。

また、老年的超越と言って、70歳を超えると身体的機能は落ちますが・・・心理的満足感は高まって、今が人生で一番幸せだと思う様になるそうです。

個人的には、こちらも望ましくは無いですね。
出来れば、いつまでも現状に不満足で、前に進もうとしている状態のまま、死を迎えたいと思っています。

だから、番組にゲストとして出ていた、日野原先生が、ブーマーの言葉を紹介していましたが、それは番組のような解釈だけでない様に思います。
その言葉は、「新しい事を創めることを忘れない限り、人はいつまでも若く生きることができる」というもので・・・私にしてみれば、現状に満足したら駄目だと言っているように思えます。
むしろ、満足感は慢性炎症を減らし寿命を延ばす、というのと矛盾しているように思えるのです。