藤田嗣治展

今日は、午後に雨があがったので、美術館にでも行こうと思い立ちました。
調べてみると、府中市美術館で「藤田嗣治展」をやっているので見に行くことにしました。

府中市美術館は、京王線東府中駅で下りて北側に進み、「府中の森」公園の中を横切ったところにあります。
ちょうど散歩によい感じでしょうか。

肝心の展覧会の内容は期待以上だったし、空いていたので、良かったです。
以前、見た事がある絵がいくつもありましたが・・・今まで知らなかった藤田嗣治の面に出会うこともできました。

東京美術学校の卒業時の成績は30人中16番ぐらいということで・・・初期の作品は、今一つな感じで・・・・フランスに渡った後は、色々なジャンルの描き方を試していますが・・・これらも、それほど目を引くほどの物ではありません。

やはり、代名詞の乳白色を使う頃から、作品の質が高まります。
乳白色だけでなく、細い線による輪郭線とか、落ち着いたトーンの色彩などの特色も、同時に登場します。
また、乳白色というと裸婦をイメージしますが・・・この時代の作品を展示してあるコーナーの最初にあるバラの作品は、かなり良かったです。

技法だけでなく、人物の表現、特に表情の描き方なんかにも、独特の個性が表れてきて、非凡な才能が開花した感じです。
やはり、一流の画家は一目で判るような強烈な個性がありますね。

今回、特に興味深かったのは、手の表現や指使いなど・・・人物や場面によって使い分けているので、画家自身が意識して描いているのが判るのですが・・・こちらも、かなり個性的に感じられました。
これも、私にとっては、新しい発見でした。

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府中の森公園の中を横切って美術館に向かいます

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府中市美術館

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藤田嗣治展」の作品リスト、年表、チラシ、チケット

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藤田嗣治展」図録
表紙は有名な自画像ですが・・・これも手の描き方が個性的

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「聖母子」の一部
マリア様の手の描き方が独特

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「ちんどうんや、職人と女中」の一部
こちらの女中の手の描き方は、上のマリア様とは全然違っています