人口減少

昨日のNHKスペシャルは「縮小ニッポンの衝撃」というタイトルで、人口減少の問題を扱っていました。
日本の人口が減少に転じて、94万7千人も減ったそうです。

既に、全国の自治体の8割で減少しているそうですが・・・東京も、オリンピックが開催される2020年には減少に転じるそうです。

東京の人口増加を支えているのは、地方からの転入者なのですが・・・この転入者の平均年収が低くなっているため、結婚・子育てができなくなっているそうです。
しかも、これまでは若者が多かったのですが・・・最近は、地方で職が無くなった中高年の転入が増えているそうです。
そして、低所得の単身者が増えることは、納税額が減る事を意味し、行政サービスに影響が出てくるようです。

私は、以前も書きましたが、むしろ人口減少はよい事だと思っています。
日本という国の大きさを考えると、人口は多すぎると思うからです。
住宅問題、交通渋滞、ゴミ問題、エネルギー問題、食糧問題、待機児童、等・・・人口が多い事が要因の問題が沢山あります。

これらは物理的な問題なのに対して、人口減少で発生する問題は、政策で対応できるものがほとんどだと思っています。、
そもそも、昔は人口が少なかったのですから、人口が減っても、物理的には対応できるはずです。
政策的にも、現実に目を向けて、事前から対策を進めておくべきなのですが・・・見直しを先延ばしして、これまで通りのやり方を続けていたのが、手遅れになっているように思います。
例えば、年金問題とかは、グリーンピアのような無駄遣いをせずに、もっと前から人口減少を見越して、対策を打っていなかったのが、いけないのです。

番組では、10年前に財政破綻した夕張市を取り上げていましたが・・・行政サービスの撤退戦を指揮する35歳の鈴木市長は、元東京都の職員だったというのが皮肉に思いました。
東京都も、豊洲新市場のような事に無駄遣いをしている場合ではなくて、人口減少に備えて、都市計画や行政サービスの見直しをすべきだと思います。

今日は、安倍首相の所信表明もありましたが・・・幻影のような経済成長を目指すのではなく、経済大国でなくても良いから、人口減少に見合った経済規模を考慮して、将来設計をすべきなのです。