自爆テロ

フランスの下院で、パリ同時多発テロの後に8ヶ月続けてきた「非常事態宣言」を、さらに6ヶ月延長する案を可決したそうです。
なんでも、ニースのトラックによるテロ事件後、3ヶ月延長する法案が決まったが、それでは不十分だという声が多いためだったとか。

ニースの事件を初めて聞いた時、真っ先に頭に浮かんだのが、秋葉原歩行者天国で起きた通り魔事件なのですが・・・トラックで人混みに突っ込んで、さらに凶器で襲うという手口は共通すると思うのですけど・・・何故か、メディアで関連付けられる事は、ほとんどありませんでした。
ネットでは、ちらほら見かけたのですが・・・IS関連のテロという捉え方があったせいでしょうか?

犯罪を起こす要因は異なりますけど・・・手口が知れ渡っていたら、未然に防ぐという警備の観点からは、参考になったような気もします。
もっとも、今の日本でも、秋葉原の事件の教訓が警備に活かされているのか?ちょっと疑問なのですけど・・・

そういえば、中東で頻発する自爆テロも、戦時中のカミカゼ特攻隊の影響が大きいという話もあります。
ニースの事件が秋葉原の事件を参考にしたかどうかは判りませんが・・・意外と、日本的な考え方が、世界に悪い影響を与えているのかもしれません。
そう考えると、他人事と言ってもいられません。

もっとも、イスラム教の信者や昔の日本人のような狂信的な意識は、現代の日本では、ほとんど無くなったと思います。
しかし、自殺者の増加にみられるように、死ぬことを恐れない人は、増えているようです。

自爆テロが防ぐことが困難な理由は、通常の警備は、犯罪者は自分の身を守ろうとすることを前提にしているからだそうです。
同様に、死ぬことを恐れない人物による犯罪は、現状では、防ぐことはとても困難な状況なのです。

以前も書きましたが、死刑という刑罰が抑制できるのは、死ぬことを恐れている犯罪者であって、自殺願望がある者や死ぬことを恐れていない者に対しては、効果がありません。

もっと、自爆テロを起こすような狂信的な精神構造や、道連れ殺人を起こすような死ぬことを恐れない精神構造について、分析を進める必要があると思います。

そして、このような精神構造を持つようになるのは、社会の問題が大きく絡んでいるような気がします。
いくら警備を強化しても、社会の問題を解決しなければ、防ぐことはできないのではないでしょうか?