学生

昨日は、最近の日本の文化が幼児的に思えるのは、今の若者が将来に希望を持てなくて、幸せだった幼少期に戻りたいという意識があるのではないか?という事について書きました。
彼らを取り巻く状況をみると、幼少期に比べて、格差が広がってしまった事が原因のひとつのような気がします。

昨日、報道ステーションで取り上げていたように、奨学金の返済が払えないで苦労している若者が増えているそうです。
番組では、返済のために風俗で働いている女性が、大学へ行くという間違った選択をしてしまった、と言っていましたが・・・たぶん彼女が生まれた頃には、すでに大学へ行くのが当たり前のような時代だったので、行かないという選択は難しかったのではないでしょうか。

ちなみに、私は、高校生の時に父が亡くなったくせに、就職なんて考えもせずに、2浪してまで大学へ行ったという経歴を持っているので、本当に、恵まれた環境だったと思っています。
今になって、本当にしょうもない奴だったなぁ、と思うし、母には迷惑をかけたと思っています。

で、私が大学に行きたかったのは、やはり、大人になりたくなかったという面があると思います。
責任のある社会人になりたくなくて、気楽な学生生活を送りたかったような気がします。

そういえば、同じ、大人になりたくないといっても、幼児期に戻りたいという訳ではなくて、学生でいたかったというのが、ちょっと異なっています。

正直に言えば、実は、今でも、学生になりたいという気持ちがあるのです。
これまでブログを読んでくれた方は、気が付いていると思いますが・・・どうも、性格的に、あれこれ調べて色々と知識を吸収したがる傾向があるみたいなので、学生が合っている気がするのです。
それも、一方的に教えられる高校生や専門学校生ではなくて、ある程度、自主的に勉強できる大学生が合っている気がします。
ちなみに、あれこれ調べて知識を吸収したがるのなら学者になれば、と思うかもしれませんが・・・一つの事を深く知りたがるのではなくて、広く浅く知りたいのです。

もともと、理工系の学部出身で技術者として生きてきたという事もあるのでしょうが・・・ニュースとかを見ていて、知らない用語とかが出てくると、自分の常識の無さに愕然とすることがあります。
もっとも、私の同僚でも似た傾向があるような気もするのですが・・・例えば、六法とはどの法律を言うのか?なんて訊いても、たぶん、答えられる奴はほとんどいないと思います。

そんな感じで、世の中はこんな形で動いているのだって事を、大雑把でも知っておきたい気がしたので、大学の通信教育で法学部と経済学部を卒業したのです。
今は、母の介護で余裕がありませんが、できれば、他の学部でも、歴史、政治、哲学、文学などを広く浅く知りたいと思っています。

こんな夢を言えるのも、私が恵まれた環境にいるからなので・・・奨学金の返済で苦労している若者から見れば、なんて安易な奴だと思われるかもしれません。

だから、あまり説得力はありませんが・・・今の若者に、もし幼児期に戻りたがっている部分があるのなら、将来への夢を持って前向きに進んでもらいたいと思っています。