ザ・フー

第1次ブリティッシュ・インベージョンの時に登場したバンドの一つにザ・フーがあります。
ビートルズローリング・ストーンズに比べると、昔は日本での知名度は今ひとつでした。

私も、代表曲の「マイ・ジェネレーション」とか映画「トミー」は知っていたものの、ほとんど知りませんでした。
そんな時、オリジナルアルバムが廉価盤(¥1,500)で発売されたので買ってみたら凄く良かったので、結局全部の作品を揃えてしまいました。

昨日も書きましたように、デビュー当時はビートを強調した3分程度という、いわゆる60年代のロックを演っていましたが、時代の流れから、だんだん長くてハードな曲を演るようになっています。

もっとも、メンバー全員がリードをとっていると言われるように、このバンドは最初からメンバーのテクニックが強力でした。
一見目立たないジョン・エントウィッスルのベースも、スティングが「マイ・ジェネレーション」のベースソロは墓碑に刻むべき歴史的名演だと言ったように、素晴らしいです。
当時のベース奏者はルート音を弾いていたのに、ビートルズのポール・マッカトニーはベースでメロディを弾いているので凄いと言われてい時代だった事を考えれば、いかに素晴らしいテクニックだったか判ります。

このジョン・エントウィッスルとドラムスのキース・ムーンは既に亡くなってしまいましたが、残りの二人で行った2008年の来日公演を見て最初に感じたのは、シンプルなステージなのに凄くパワフルだと言う事でした。
もちろん、ロジゃー・ダルトリーもピート・タウンゼントも年を感じる動きでしたが・・・・
そう考えると、オリジナル・メンバーの全盛期に見たかったなぁ、と本当に思います。
もっとも、ドラムスがリンゴ・スターの息子のザック・スターキーでしたが、キース・ムーンを彷彿とさせて意外と良かったです。
(一時期メンバーだった元フェイセズのケニー・ジョーンズよりもバンドに合っているように思えました)

でも、一番強く感じた事は、曲が凄く良い事です。
演奏テクニックやパフォーマンスに注目しがちですが、演奏される曲の全てが素晴らしかったです。
もちろん、第一線で長い年月活動していれば、何曲かはヒット曲が生まれるのは当然でしょうが、それを考慮してもピート・タウンゼントの作曲と編曲の才能は凄いと思わされました。

ちなみに、2004年のロック・オデッセイで初来日していますが、単独での来日公演はこの2008年だけになります。
はたして、今後の来日公演はあるのでしょうか?

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The Who 2008年日本公演 プログラム

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廉価盤で発売された当時の「フーズ・ネクスト」 ポリドール・レコード